「自己暗示」すなわち「マインドコントロール」という言葉を聞いて、あなたはどんな印象を受けますか。
「怪しそう」という色眼鏡で見ていないでしょか。
本番では極度に緊張してしまってなかなか実力が出ないという人にとっては「絶対成功する」という自己暗示をかけることでミスを減らすことができるなど、使い方によってはプラスの方向に自分を高めることができます。
自己暗示と上手に付き合うためには、どんな効果があるのか、また注意点において知っておくことが重要になります。
簡単な自己暗示の方法も伝授いたしますので、うまく取り入れて自分磨きに役立てましょう。
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目次
自己暗示とは
自分で自分に暗示をかける。
私たちは思いもよらない形で自己暗示にかかり、知らないうちに思い込んでいるのです。
それが一体どういうことなのかご説明しましょう。
言葉による思い込み
毎朝の身だしなみチェックで、「今日はキマってるな」と思うことはありませんか?
これは自分で意識の中に落とし込んでいる状態で、そのたった1つの観念によって職場へ出かける足どりが軽くなったりします。
もちろんその逆もあって、「今日は顔色が冴えないな」という日は、モヤモヤしていた感情に引き寄せられるかのように、トラブルに見舞われたりします。
規定概念による思い込み
女だから結婚をしなければならない。
子供を産んで当たり前。
年配の人に多い考えですが、現代の生活では、このとおりに行動することが幸せにつながっているとは限りません。
確かにそれで満足を得られる場合もありますが、すべての人には当てはまらないのです。
でも、「○○しなければならない」という既成概念に邪魔されて、そのとおりに行動できない自分を責めたりすることもあるでしょう。
これらの思い込みは自己暗示のきっかけとなり、良くも悪くも私たちの人生に影響を与えているのです。
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潜在意識は自己暗示で決まる
つぎに、潜在意識が自己暗示によって決まってしまう理由を解説します。
過去の経験や体験による集大成
例えば失恋をしたとします。
彼と別れた原因が仕事の忙しさだったとしたら、新しく恋をするときは、「できる限り仕事をセーブしよう」という意識が生まれます。
でも、これは自分が意図したわけはなく、過去の経験から、無意識のうちに潜在意識にすり込まれたものなのです。
そのため自分に言い聞かせているつもりはなくても、結果的に自己暗示をかけた状態になっています。
無知であるがゆえの思考的な判断
潜在意識の中にある選択肢は、自己暗示によって作られています。
そのため視野が狭くなっている状態で、他の手段や方法を思いつきません。
採用するべき手段が潜在意識の中にしか存在しないので、もっと簡単に解決する方法があっても発想の転換ができなくなっているのです。
「木を見て森を見ず」の状態が続いてしまい、限られた選択項目から考えて判断するため、どうしても同じ間違いを起こします。
幸せになれる方法があるにも関わらず、最短距離で願いを叶える道を知らないばかりに、そこにたどり着くまで遠回りをするのです。
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暗示と催眠は仲良し!関係性をしっかりチェック
暗示と催眠は同じような効果をもたらします。
では、なぜそうなるのかご説明します。
無意識にさせて被験者を誘導
テレビで催眠術をかけているシーンを見たことがあると思います。
被験者は催眠術師の言葉だけに集中をして、なぜかわからなくても言葉のとおり行動します。
自分の意思で動いているわけではない。
それは理解していても、どうしても誘導された言葉のとおりに行動してしまうのです。
これは催眠術によって意識を低下させ、外側からの言葉に論理的思考が反応することによって起こります。
暗示と催眠の類似点
催眠術と同じように、自己暗示をかければ同じような状態を再現できます。
つまり他人によって意識をコントロールされるか、自分でコントロールするかの違いです。
もちろん厳密に同じとは言えませんが、自己暗示をかければ催眠術をかけたときと同じような意識に持っていくことができるわけです。
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自分自身でかける自己暗示の3つの効果
それではここから、自己暗示をかけることによって得られる効果をお話します。
プレッシャーや恐怖心を克服できる
スポーツ選手はメンタルトレーニングをしています。
それは本番の勝負で恐怖心に打ち勝ち、プレッシャーを跳ね除けるためのものです。
私たちも自己暗示によって、ネガティブな気持ちを押し出すことができます。
例えば大きな会議の前にかければ、きちんと自分の考えや意見を発表することができます。
「失敗したらどうしよう」「もう失敗は許されない」そんな不安やプレッシャーを消し去ることができれば、普段どおりの行動をとることができて、練習どおりの成果をだすことも可能です。
実力以上の能力も発揮できる
いつもと同じように頑張れば大丈夫だろう。
そんな状況の場合、自己暗示をかけることによって新しい能力が呼び覚まされたりもします。
ある程度の実力があって技術も申し分ない。
でも、あの人を越えられない。
よくあるシュチュエーションですが、うまく自己暗示をかければ、持っている実力以上に力を発揮させることができます。
自分でも信じられないくらい早く走れた。今日は驚くほどスムーズに段取りができた。
これが自己暗示によって、それまで眠っていた能力を掘り起こした状態です。
新しい世界へ挑戦できる
人は馴染みのある場所に居心地の良さを感じます。
変わらないことへの安心感は、心の落ち着きをもたらします。
でも、同じ場所で生きていくことは、成長の妨げになることもあるのです。
子供が新学年に進級するのと同じように、大人になってステップアップするためには、つぎのステージへ進まなければならない場合もあります。
そんなとき自己暗示をかけることによって、まだ見ぬ世界へ飛び出す勇気が生まれたりするのです。
学生が社会人になる。
まったく縁のない場所へ引っ越しをする。
新しい世界へ向かっていく意欲を奮い立たせ、前向きな気持ちをあおることもできます。
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自己暗示を簡単にかける3つの方法
自己暗示の魅力はわかったけど、どうやってかけたら良いの?
そう思う人のために、簡単にできる自己暗示の方法をご紹介します。
できるところから試してみてください。
入浴中のリラックス時間を狙う
どんな人でも、お風呂に入っているときはリラックスできます。
1日の疲れを癒せるので、意識を置いて行動している時間のうちでは、もっとも心が健康な状態と言えるでしょう。
入浴中にネガティブな気持ちが湧いてくることもありますが、何事もなかった平凡な日に実行してみると思っている以上に自己暗示をかけることができます。
「今日は辛かった」「明日からどうしよう」というような、マイナス感情を溜め込んでいる場合は控えてください。
気持ちが沈んでいるうちはうまく暗示をかけることができないため、できないことで新たなストレスを感じてしまいます。
お風呂では今日の反省をするのではなく、「明日は○○できる」といった、未来形の暗示に向いています。
アロマを使う
香りが苦手な人でなければ、アロマを使ってみると良いでしょう。
アロマテラピーで使われる精油は、自然のハーブや花、実や果物などから抽出されています。
高ぶった神経を鎮めてくれるので、興奮した状態から解放してもらえます。
イライラしていた気持ちが収まる。
本当はどうしたいのか自分と向き合える。
そんな状態を作り出してくれるので、アロマは自己暗示をかけるときに有効です。
不安な気持ちをやわらげてくれるベルガモット。
緊張を解き放ってくれるサンダルウッド。
豊かな気持ちになれるローズなど、自分が好きな香りを取り入れてください。
アロマキャンドル・ディフーザー、どんなスタイルでも構いません。
アロマを使って自己暗示をかけるときは、形容詞に関係する言葉がオススメです。
例えば「私はカワイイ」「私は素晴らしい」など、情熱を燃やすような言葉ではなく、自分にご褒美を与えるような褒め言葉が良いでしょう。
無理やりプラス思考にはしない
自己暗示で使う言葉はプラス作用を引き出すものですが、無理やりプラス思考をひねり出すのはあまり感心しません。
それによってマイナスからプラスへ転じる場合もありますが、ただ棒読みのような状態で言葉が存在しているだけでは、暗示をかけることが難しいからです。
国語の教科書を1度読んだだけでは、内容を記憶することができません。
それに興味がないのなら、なおさら時間がかかります。
それと同じで、まったく心にもないことを思い込もうとしても、脳は必然的にそれを排除しようと働くでしょう。
例えば借金があるにも関わらず、宝くじの高額当選をする。
そういう自己暗示をかけたとします。
でも、現実に借金があることはわかっているので、「そんな簡単に当たるわけがない」「返済する方が先だ」という思考に邪魔されてしまうため、どんなに暗示をかけたとしても作用させることができません。
そうなると「自己暗示なんて無意味だ」「何も良いことが起こらない」という結論を導き出してしまい、結局は中途半端に暗示の真似をしただけで終わってしまうのです。
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自己暗示をかける時言葉は大きな鍵
自己暗示に使う言葉を選ぶことが成功に結びつきます。
言葉がどれほど重要な役割を果たしているのか解説します。
罵詈雑言を浴びせると能力が低下する
どれだけ優秀な成績を示したとしても、先輩や上司に「お前はできてない」と言われたら傷つきます。
こんなに努力したのに認めてもらえない。
まだまだ半人前なんだ。
そんな気持ちに追いやられてしまうかもしれません。
それで奮起して根性を見せられる人なら問題ありませんが、多くの人は心が折れてしまうでしょう。
誹謗中傷するような環境に身を置いていると、本来持って生まれた能力を出すことができなくなるのです。
前向きな口癖が願いを加速させる
「大丈夫」「最後まで頑張れる」「必ず成功する」これらの前向きな言葉が口癖になっていると、求めている結果を手に入れる時間が早くなります。
何かあるたびに思い浮かべて唱えたり、ここぞというときに自分へかけることで、なりたい人生を後押ししてくれるのです。
心の奥にある原動力を引き出し、行動力をアップさせます。
でも、「大丈夫」と「頑張ろう」系のフレーズは気をつけてください。
気持ちものってどんどん前へ進んでいるときは問題ありませんが、追い詰められているときに使うと、ますます心をすり減らしてしまいます。
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鏡を使うと自己暗示の効果が一番出やすい
なぜ、鏡を使うと効果が出やすいと思いますか?
ここでは、その理由をご説明しましょう。
鏡に映る姿で自分を磨くことになる
鏡は真実を映し出します。
着飾って誤魔化している姿。
姿見に映る等身大の外見。
自分ではわからない外からの評価を現してくれるのが鏡なのです。
そのため鏡に映る自分に向かって暗示をかけることで、現実の世界に反射して効果を吸収できるのです。
もちろん1度やっただけで持続するわけではありません。
何度も何度も繰り返し行って、暗示をかけている状態が当たり前の世界になるように言葉にしましょう。
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自己暗示で病気になるってどういうこと?
自己暗示の方法を間違えると病気になります。
そのためつぎのことに注意してください。
サイバー心気症に気をつけて
ネットで検索をすれば、自己暗示について書かれた情報がたくさん出てきます。
サイトに書かれてある情報に不安をあおられ、気持ちを悪化させてしまっては意味がありません。
もっと手軽にできる方法はないか。
自分の症状は暗示がかかっている状態なのか。
ありとあらゆるキーワードで調べ上げ、酷似している状態が書かれてある文章を見つけて読みあさってしまいます。
でも、読みあさっているうちに不安が増幅し、さらに心のバランスを崩してしまうことも少なくありません。
もう無理だ。自分はダメだ。
書かれてある情報を自分に当てはめて、些細な症状にも過敏に反応してしまうのです。
自己暗示が悪いわけではありませんが、不安定な気持ちでインターネット検索をしないでください。
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