履歴書を記入するときや知らない人に自己紹介するときに、あなたは自分で自分のピーアールをうまくできているという自覚はありますか。

実は自分で思っているほど自分自身を理解できていない人はけっこういます。

 

そんな人たちにぜひ実践してもらいたいのが「自分を知る」ということです。

知らなかった自分を知ることは、豊かな人生を送る上でとても有意義な意味を持ちます。

 

この記事では自分を知る方法や自分を知るための診断方法についてご紹介します。

毎日をもっと豊かなものにすることができますので、ぜひ参考にどうぞ。

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目次

自分を知ることの意味

 

自分を知ることとは、表面的な自分のスペックを把握することだけではなく「自分の心の奥底にある望みとあるがままに向き合うこと」になります。

 

「自分の事くらい自分で分かっている」と考える人が多いですが、実は自分で自分自身の本音や秘められた願望を自覚している人はあまり多くはありません。

多くの場合、世間体を気にして理想の自分を演じたり建前を自分の本音と錯覚して生きています。

 

思うがままに生きる事は周囲から浮かないようにして生きる日本の社会ではなかなか難しいことです。

しかし自分が本当に納得し幸福を実感して生きるためには自分の在り方や本当に望むものを知ることが一番の近道となります。

 

無知の知はことわざではなく概念です

 

「無知の知」という言葉を一度は耳にしたことがるという人は多いかと思います。

古代ギリシアの哲学者、ソクラテスの言葉としてとても有名です。

ソクラテスが提唱した「無知の知」はことわざではなく「自分が無知であることを知っている状態」という概念を示す言葉です。

 

「自分が知らない=理解していないということを自覚している点において、ソクラテスは他の自覚していない人々よりも優れている」という意味で使用されることが多いです。

 

しかしソクラテスは「自分が知らないことが他にたくさんあるという現実を受け容れることが学びの上では重要」という意味で口にした言葉だといわれています。

初心を忘れないことで向上心を持ち続けるという意味では、「無知の知」を知ることが大変重要になるといえるでしょう。

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自分を知る5つの方法

 

自分を知ることの意味について理解できても、なかなか急には自分を知ることは難しいですよね。

自分を知るための方法には次のようなものがあります。

参考にどうぞ。

 

自分と向き合う

自分を知るためにまずは自分と向き合う必要があります。

もっと具体的に言うと、「自分はいったいどんな事を好みどんなことを行動するときの指針にしている人間なのか」ということを知ることです。

 

また自分から見た自分だけではなく、「他人から自分はどう思われているのか」という俯瞰的な観点から自分と向き合うことも重要になります。

自分で自分の行動の意味やその裏にある気持ちを突き詰めるには、日記やブログをつけたりするのが有効です。

 

普段の何気ない行動も文字として書き起こしてみると、「どうして私はこんな行動をとったのだろう」「なぜこんな感情になるのだろう」という疑問が湧き、曖昧だった自分の心と向き合いやすくなります。

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心理テストや自己診断を利用する

「日記やブログをつけても長続きしない」「そもそも何を書けばいいのかも分からない」という方は、心理テストや自己診断の質問を利用してみるのもひとつの手段です。

自分ではなかなか客観視できない自分自身の感情や本心を見つめなおすのに役立ちます。

 

ただし注意しなくてはいけないのは、素直な気持ちで質問と向き合うことです。

 

「このように答えるのは好ましくないのではないか」「こんな自分でありたい」という建前や自分以外の存在を意識して心理テストを受けても、本当の意味で自分を知ることにはなりません。

時には自分にとって不都合だと感じる結果でもありのままに受け容れる覚悟が必要です。

 

これまでの自分の行動を振り返る

私たちがとる行動は、さまざまな信念や感情による影響を受けています。

つまり普段自分がとっている行動を振り返ることで、自分自身の思考や感情について知ることができるのです。

 

自分の行動を振り返るということは、たとえば進学や就職といった人生の岐路に立ったときのことを思い出してみましょう。

いくつかある選択肢の中から1つを選び出すとき主体的であったかどうかを振り返ります。

 

進学先を決める時に自分で将来なりたい職業をみすえて決めたのであれば、自分の神苑を貫き通せる人、計画性のある人といえます。

一方で保護者や進路指導の教師にすすめられるがままに進路先を決めたという人は、主体性のある進路選びができたとはいえません。

常に他の人の意見に流されたり、自分の意見を主張することが苦手な人といえるでしょう。

 

 

SNSを見直す

自分の能力を発揮したい、自分が他人よりも優れていると見せつけたいと願うことを自己顕示欲と呼びます。

自己顕示欲が強い人かどうかはSNSを見ることで判断することができます。

 

1日に何度も、なんでもない日常の一コマについて「うれしい」「かなしい」「たのしい」「イライラする」など更新している人は、非常に自己顕示欲の強い人といえます。

また買ったもののや食べたものの写真を頻繁にアップする人も「誰かの注目を浴びたい」「常に話題の中心に自分がいたい」と感じている自己顕示欲の強い人です。

 

自分では無意識にSNSを使っているという人は改めて他人の目線から見えると自分のSNSはどのように映っているのか見つめなおしてみましょう。

 

アドバイスをくれる人を見つける

いっそのこと他人にアドバイスを求めてみるのも有効です。

「自分の事は自分が一番良く分かっている」と思う方もいるかもしれませんが、他人だからこそ行動や普段のクセから「この人はこんな人なんだ」と客観的に判断できることもあります。

自分で自分を客観視するのが難しいと感じる人に特におすすめの方法です。

 

大切なのは、貰ったアドバイスに素直に耳を傾けることです。

自分に都合の良いことや耳障りの良い言葉だけを並べる人を信じるのではなく、耳に痛いことや考えさせられるアドバイスをくれる人の言葉も重要です。

 

なぜその人の言葉が心に引っかかったのか考える事が、自分と向き合う第一歩になります。

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6つの質問で自分を知ることができる自己診断

 

自分がどんな願いをもち、どんな考え方をもつ人間なのか自己分析をするのに役立つ質問をご用意しました。

自分を知るためのきっかけにご利用下さい。

 

質問①一人でいるのと集団でいるのはどちらが好き?

一人で過ごすことが好きなのか、それとも多くの人々と時間や場所を共有することが好きなのか自分はどちらにあてはまるか考えてみて下さい。

一人で過ごすことの方が好きな人は、自己肯定感が高く、孤独の中で自分を見つめたり高めたりすることができる人です。

物事を判断する基準が自分の中にあります。

 

その一方で他人の意見や存在をなかなか受け容れられない頑固な一面があります

集団でいることの方が好きな人は、他人から見て自分がどのように見えるのかに価値観の重きをおく人です。

 

周囲に心配りを忘れることがない視野の広い人であるともいえます。

その反面、「集団から除外されたらどうしよう」という不安に苛まれたり、集団の和を乱すことを恐れ自分の意見を抑え込んでしまうこともあります。

 

質問②どんな出来事や物にハッピーを感じる?

何に幸福感を覚えるかによって、自分が大切にするものが何かが分かります。

ただし「好きな芸能人」「好きな音楽」といった表層的な「幸せ」だけでは本当の自分を知るにはまだ遠いです。

一瞬の「ハッピー」ではなく、持続するものの中で感じる幸せについて考えてみて下さい

 

たとえば家族や友人と過ごす何気ない時間が好きという人や、仕事で自分が設定した目標に到達する瞬間が好きという人もいるでしょう。

それぞれに人と人の繋がりに幸せを感じたり、目標を達成することに幸せを感じるなど「自分が感じる幸せの質」について気がつくことができると思います。

自分を知るということは自分の好悪の感情の判断基準がどこにあるのか知ることでもあります。

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質問③他人の目やブランド物を気にする方か

周囲の人間を意識して行動していたり、自分が他人からどのように見られるのか常に意識しているかどうかを知ることができます。

 

買い物をするときや人生で色々な選択をしなければいけない場面で、「こちらの方が人気があるから」「本当はBが好きだけれど、変な人だと思われたくないからもっと有名なAにしよう」と考えている人は、物事の判断基準が自分の中ではなく外にあるといえます。

 

質問④前向きな性格か、後ろ向きな性格か

何か思いもかけない出来事が自分の身に起きたとき、「現在よりももっとよくなるだろう」とプラスに考えるのか、それとも「計画にないことが起きている、上手くいかないかもしれない」とマイナスに考えるのかによって、自分の本質について考える事ができます。

 

プラス思考な人は、失敗を恐れずに様々な出来事にチャレンジすることができます。

その一方で不測の事態に備えて計画を立てることは苦手とする傾向があります。

 

マイナス思考な人は、何事につけても不安やおそれがあり慎重になってしまいます。

その分、目的遂行のために様々なリスクを考えて行動するのに適しているという一面があります。

 

質問⑤自分よりも魅力的な人と出会ったときどう感じる?

 

「この人に比べて自分はなんて魅力がないのだろう」と自分を貶めて考えてしまう人は、自分に対する自己評価に厳しく周囲にもあまり自分の意見を主張することができない人です。

一方で「自分も負けていられない!もっとがんばってこの人のように魅力的な人間になろう」と考える人は、自己評価が高い傾向にあります。

 

ただし行きすぎた自己評価の高さはプライドの高さや他人を見下してしまうなどの要因にもなります。

 

質問⑥人生の最後の瞬間を思い浮かべて、何が心残りに感じるか

「人は死ぬとき走馬燈のように自分の人生について振り返る」という考え方があります。

また「人生は死ぬ瞬間まで勝ち負けが分からない」ともいいます。

 

死ぬ間際になって初めて「あのときこんな選択をしなければよかった」「周囲の反対を押し切ってでも、もっとあんなことをしていればよかった」「子供の頃の夢を途中で諦めるんじゃなかった」などの人生でやり残したと思う心残りの出来事を想起するのです。

 

そして終末を迎えるその瞬間に願う内容こそ自分自身の本質にある願いであり、達成されれば幸福を感じられる内容だったといえます。

ですので本当に手遅れになる前に、死ぬ寸前の自分を想像してみて、何を思うのかイメージしてみることが自分を知るためには非常に有効です。

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自分を知ることで得る3つのメリットや強み

 

「自分を知ることにそんなに大きな意味はないんじゃないか」「社会の模範通りに生きればそれでいいじゃないか」と考える人もいるかもしれません。

しかし自分を知ることでメリットや強みを手に入れることができます。

どのようなメリットや強みがあるのかくわしくみていきましょう。

 

自分を客観視できる

間違いや失敗をおこさない人間はほとんどいません。

こうした間違いのほとんどは、自分の能力や考え方を正しく把握できていなかったために起きることが多いです。

 

自分を知るということは自分を客観視することができるということですので、自分の能力を見誤ったために起きてしまう失敗を事前に防ぐことができます

仕事上のミスや起業する人にとっても、自分を客観視できることは間違いを無くすためにおおいに役に立つスキルです。

 

自分の長所を伸ばすことができる

自分を知ることで自分を生かすスキルや長所を発揮できるようになります

また得意分野だけではなく、自分を知るために理解しておく必要がある自分の短所もその特性を伸ばすことに役立ちます。

 

短所は多くの場合、見方や活かし方を変えることで長所にすることができるからです。

 

たとえば「心配性で何度も確認する癖があって、それが自分の短所」と考えている人は、「様々な視点から問題が起きそうなことを予測することができる能力がある人」でもあります。

仕事を行う上で、リスクの予測はとても重要なことですよね。

 

内面と共に行動も変えられる

自分を知ることで苦手意識や考え方を変えることができます。

 

考え方が変わると行動も変化することになります。

すると見慣れたはずの日常生活に新たな発見が生じます。

新たな発見はまた新たな向上心を満たすためのきっかけにもなり、人生を楽しんだり自分のスキルアップを行う上で大きな強みとなります。

 

自分を知ることで人生も考え方も豊かにする

 

自分を知ることで人生も考え方も豊かにすることができます。

具体的にはどのようなプラスの出来事が考えられるのか解説します。

 

 

自然体で等身大の自分を好きになれる

理想の自分や周囲の期待に応えるように背伸びした自分を演じて生きる事は疲れるものです。

絶えず自分の本心ではないことを強要されているような状態ですから、自分の人生なのに「つまらない」「自分らしさって何だろう」と感じながら生きていくことになります。

 

しかし自分を知ることで、身の丈に合った生き方や無理をしない生き方、「他人に難と思われてもこれが自分にとっての幸福だ」という心の強さや楽しみを手に入れることができるのです。

自分で自分を肯定して生きていくことの心強さは自分の人生を支えてくれます

 

本当の幸せを掴むための向上心が沸いてくる

ただ漠然と「頑張らなきゃ」と考えることと、「この仕事がまとまったら自分の評価がアップしてやりたい仕事ができるようになるから頑張ろう」と考えるのではモチベーションも気持ちの充たされ方も違います。

自分が幸せに生きるための目標のために、計画的にどんなことをすればいいのか考える事ができるようになります。

自分のやるべきことが分かって行動する人は、賢い選択や満足できる結果を手に入れることができるのです。

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自分を知る時に役に立つ4つの言葉を紹介

 

ソクラテスの提唱した概念についてご紹介しましたが、その他にも様々な著名人が自分を知るのに役立つ名言を残しています。

その一部をご紹介しますので、自分と向き合うための参考にどうぞ。

 

第三者の評価を意識した生き方はしたくない。自分が納得した生き方をしたい。

スポーツ選手には強いメンタルや自分の庁舎や短所を理解した上で理想とする自分に近付けるための計画性も必要とされます。

そのため「自分を知る」という行為のプロフェッショナルであるともいえます。

中でも日本でもアメリカでも活躍する野球のイチロー選手は数々の名言で知られています。

 

その中の1つが「第三者の評価を意識した生き方はしたくない。自分が納得した生き方をしたい。」です。

数々の輝かしい記録を残しているイチロー選手ですが、名声よりも何よりも自分が納得できるかどうかに価値をおいているという言葉です。

自分の中に芯があるイチロー選手らしい言葉です。

 

もし今日が人生最後の日だとしたら、今やろうとしていることは本当に自分のやりたいことだろうか?

アップル社の創立者の一人、スティーブ・ジョブズ氏も伝説的な数々の言動で知られている人物です。

iPhoneをはじめ現在でも世界中で使用されている様々な商品を世に送り出しています。

 

いくつかの名言の中でも、「もし今日が人生最後の日だとしたら、今やろうとしていることは本当に自分のやりたいことだろうか?」という言葉はまさに「自分を知る」上で重要な言葉といえます。

人は自分のやりたくないことや出来ないことに何かと理由を付けて無理矢理やらされる場面があります。

しかしもしも今日という日が人生最後であれば、自分がやって幸福を感じることをやりたいと思いますよね。

 

スティーブ・ジョブズの言葉には自分にとって重要なことや大切なことは何なのか常に考えなさいというメッセージが込められています。

いつ死んだとしても後悔のないように、自分と向かい合うことが大切であるといえます。

 

 

自分自身の孤独とちゃんと向き合っていれば、少しぐらい他人におかしなことをされたり、言われたりしても、簡単には傷つかない

テレビで見ない日はないともいわれる大人気の芸能人の一人、マツコ・デラックスは毒舌キャラであるとともに孤独である私生活を笑いに変えている人物でもあります。

毒舌とはいえ物事の核心をつくことに定評のある人物ですが、自分と向き合うことの大切さや本質を教えてくれる名言です。

 

我が生涯に一片の悔いなし

漫画・アニメ・パチンコなどで人気の『北斗の拳』の人気悪役、ラオウの言葉です。

現実の人物ではありませんが、その強烈なキャラクターとセリフに共感や羨ましさを感じる人も多いのではないでしょうか。

自分を知り、そんな自分を生かしきる生き方にはどんな終焉が待っているのか思いを馳せてみるのもいいですよね。

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