会話をしている相手の視線があっちへこっちへと、まるで泳ぐように揺れていたら色々な事が気になりますよね。
視線が揺れ動く様子を指して「目が泳ぐ」といいますが、いったいどんな場合に目が泳いでしまうのでしょうか。
目が泳ぐ様子に秘められた深層心理や原因を知っておくと、相手に適切な対応が取れます。
また「よく目が泳いでしまうけど、実はソレが原因だったのか!」と自分を振り返る材料にもなります。
男女別の目が泳ぐ原因や心理はもちろん、目が泳いでしまう人の克服方法もご紹介します。
自分の態度を改めるのにお役立て下さい。
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目次
目が泳ぐの意味
「目が泳ぐ」という表現は、日本語表現辞典によれば「瞳が左右に揺れ動くこと。隠し事や後ろめたいことを指摘された際などに、心の動揺の表れとして生じることが多い」とされています。
心の中にある気持ちの揺れなどが、目を通して他者に伝わることを表現しています。
小説等を読んでいても出てくる表現ですし、日常生活の中で体験することも多い、馴染み深い現象の1つですよね。
目が泳ぐの類語
「目を合わせない」「きょろきょろしている」「視線がさまよう」など、目や視線に関する言葉が多いです。
「当惑の色を見せる」「落ち着きを失っている」「オロオロしている」といった、動揺している様子を客観的に見て表現した言葉もあります。
多くの表現があるあたり、それだけ日本人にとって馴染み深い様子がくみ取れます。
目が泳ぐ原因は?
では、目が泳ぐのにはどんな原因があるのでしょうか?
順番に見ていきましょう。
隠し事をしているから
人に知られたくない秘密があると、無意識的な行動の中に出てきやすい人もいます。
隠し事をしていると目が泳ぎやすいのは、秘密に触れられたくない人から秘密のことを聞かれ、相手に対して後ろめたい気持ちで直視できなくなるのです。
相手に対して罪悪感などの気持ちがあるために、自分の心からも相手からも目を背けたくて、違う方向に視線が飛んでしまいます。
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迷いがあるから
自分の中に逡巡する気持ちがあって、目が泳ぐこともあります。
相手に知られたくないけど自分だけで抱えるのがしんどい秘密があると、どう相手に振舞えば良いのか困惑する事もあるでしょう。
自分の中の迷っている気持ちが、視線を通して外に出てしまっているのです。
異性相手に緊張しているから
異性が相手だと、緊張して直視できなくなる人もいることでしょう。
同性に比べて異性に対しては、どこに目のやり場を持って行ったらいいか困る人も多いはずです。
その一方で異性の相手に対して緊張していることを見せてしまうのは、相手を性的な対象として捉えているようで、相手に不快感を与えてしまうかもしれないと感じる人もいます。
目を泳がせて視線を外すのが、相手に対しても一番不快感を与えず、緊張をやり過ごせる方法なのです。
返答に困っているから
聞かれたことに対してどう答えようか困っている場合にも、視線が泳ぐことがあります。
過去や未来などにおけるイメージを頭の中で思い描くことと、視線の位置には関連の高さが言われています。
例えば、まだ経験していない未来のことを頭の中でイメージしている時には、右上に視線がいきやすいと言われています。
聞かれた相手の頭の中ではいくつかの返答パターンが用意され、それぞれの返答がどれだけ効果的であるか、ほんの短いわずかな時間の中で吟味されます。
効果的な回答を吟味している間、心は目の前からイメージの世界に離れるので、視線が泳いで違う方向に向かいやすいのです。
なにか思い出そうとしているから
過去に経験したイメージを思い出す際には、左側や左下に視線が向く人が多いようです。
それは多くの人にとって左側は過去のイメージとの繋がりが深く、左側に視線を向けていると、思い出したい記憶が想起されやすいからです。
何かを思い出すためには「今ここ」から心が離れる必要があり、視線を外すことが「今ここ」から心を外すことに繫がりやすいために、視線を泳がせやすいのです。
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男性の目が泳ぐ時の心理とは?
男性が目を泳がせる時にはどんな心理状態にあるのか、知りたい女性も多いでしょう。
男性の目が泳ぐ時の心理状態について、順番にみていきましょう。
恥ずかしくなっている
一般的に男性は、女性に比べて口下手ぎみです。
自分の恥ずかしい気持ちを上手く表現できなくて、つい行動として視線を逸らせることによって、恥ずかしさを表現しているのです。
目を泳がせることと合わせて耳が赤くなっている時などには、この可能性が高いでしょう。
何か隠している
一般的に男性は、女性よりも嘘をつくのがへたくそです。
自分の中に触れられたくない秘密があると、視線や態度で相手に伝わってしまいがちです。
自分の中に大事な秘密があると、目をのぞき込まれる事で他人に秘密を悟られることを避けたいと思い、つい違う方向に視線が向いてしまうのです。
女性に苦手意識を持っている
男性の中には、長らく男性だけの職場に勤務していた等の理由で、女性を直視することに苦手さを持っている人がいます。
どこにどう視線を向けたら良いのかがわからなかったり、どう会話を切り出したら良いのかといったことがわからずに、困惑してしまっているのです。
そういった女性に対する苦手意識が、無意識のうちに視線を逸らせるといった行動に、繫がってしまっています。
話題についていけない
今目の前でされている話題についていけない時に、男性は視線を泳がせて反らせてしまいがちです。
自分がわからない話題が目の前で展開されているのは、男性にとって苦痛をもたらします。
視線を泳がせて心を「今ここ」から切り離すことで、自分の心の安定を無意識的にはかります。
何かを思い出そうとしている
男性は、何かを思い出そうとする時にも視線が泳ぐことがあります。
視線の位置は視覚的・聴覚的なイメージと結びついていて、視覚的なイメージであれば上、聴覚的なイメージであれば横に視線が飛ぶケースが多いです。
男性は何かを思い出そうとして、上や横に視線が飛ぶことがあります。
迷いがある
男性の心の中に迷いがあると、視線がさまよいやすいです。
男性の中ではっきりと「これだ!」と確定できる時にはしっかりとまっすぐ視線を向ける事ができますが、迷っていたり気持ちが「今ここ」に無い時には、相手からの問いかけに対して完全には自信を持てず、視線にもためらいが見られるようになります。
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女性の目が泳ぐ時の心理とは?
男性だけでなく、勿論女性も目が泳ぐことはあります。
ではどんな時に目が泳ぎやすいのでしょうか?
何か隠している
何か隠し事をしている女性は、目が泳ぎやすくなります。
目は心の中の状態を表しやすいので、隠し事をしている時に急な質問をされると、動揺して心の安定を欠きやすくなります。
隠し事は相手に言えない後ろめたさや最悪感から、心の動揺を大きく誘う原因になります。
何かを思い出そうとしている
何かを思い出そうとする際には、過去や未来のイメージを強く思い描くことが必要とされます。
女性は男性に比べて、立体などのイメージを想起することに脳の構造上抑えられたところがあり、視線をそらせてイメージに集中した方が、思い出すべきターゲットをしっかりと思い出すことができます。
迷いがある
女性は男性よりも、感覚や感性の面で物事を理解しようとする傾向があります。
そのため迷いがあると心の揺れ幅が男性よりも大きくなりやすく、他者からでも捉えられる形で外に表れてきやすいです。
そういった心の揺れ幅が、視線の中に大きく表れてくるのです。
好意がある
女性は男性に比べ、気持ちがあってもストレートには表現しません。
それは相手に対する恥ずかしさであったり、自分のドキドキしてしまう気持ちを抑えるためだったり様々な理由がありますが、好意を持っている相手に対して直視できなくなってしまう傾向があります。
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目が泳ぐを英語では?
「目が泳ぐ」という言葉は、日本語だけにあるわけではなさそうです。
英語では何と言うのでしょうか?
また、英語の「目が泳ぐ」はどんな時に使うのでしょうか?
shifty eyes
英語で目が泳ぐことは、「shifty eyes」と言います。
「His eyes were shifty」「He had shifty eyes」というように、表現するのだそうです。
また、似たような表現で、「キョロキョロする」ならば「look around」、オロオロするならば「be flustered」となるそうです。
どんな時に使うの?
英語の「shifty eyes」と日本語の「目が泳ぐ」は、少しニュアンスが違うようです。
日本語の「目が泳ぐ」は心が落ち着かなくて、オロオロとしている様子を示します。
その一方で英語の「shifty」は、「狡猾な」「ごまかしの多い」というような意味を持ちます。
「shifty eyes」は「ずるそうな目つき」と日本語では訳されます。
ずる賢く、信用ならない様子を表現しているようです。
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目が泳ぐ時は、心が動揺して、どうしていいか分からなくなった時!
目が泳いでいる時は、通常の精神状態とは異なる状態にあると言えます。
では、もしも自分がやりとりをしている相手が目を泳がせていたらどう捉え、どのように対処したら良いのでしょうか?
精神的に激しく動揺して、正常に考えられなくなっている状態
目が泳いでいる時は、心に激しい動揺が見られています。
相手に知られたくない隠し事がバレそうになったり、答えが出ない中で問い詰められるなど、相手も心の中で大きなパニックを抱えている時であると言えます。
そのため思考がフリーズしたり、正常に考えられなくなっているのです。
目が泳いでいる相手質問責めにしても効果は薄い
正常な思考を失っている相手を質問攻めにしても、あなたが望むような回答は返って来ないでしょう。
相手は何とか自分の中の動揺を抑えようとしたり、言い逃れできるすべが無いかということに必死になっているからです。
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目が泳いでいる相手に対しての対応は?
では、目が泳いでいる相手に対してはどう対処するのが良いのでしょうか?
ポイントを2点お伝えします。
会話内容をきちんとメモ!
目が泳いでいる相手はひどく心が動揺しており、まともな回答が得られることは無いでしょう。
また冷静さを失って、自分が言ったことなども覚えていない可能性があります。
そのため、冷静な状態に戻った時に「言った・言わない」の無駄な論争を避ける意味で、会話内容をきちんとメモし、相手にも示す形で残しておくと良いでしょう。
相手が冷静になった時に話を聞こう
また、大事なのは相手が冷静になった時に話を聞くことです。
冷静になり落ち着きを取り戻した状態であれば、相手もしっかりと考えて返すことができます。
その他、冷静で無い時に取った言質は「あの時は冷静では無かったから」と撤回されることもあります。
そのようなことにならないためにも、相手の頭がしっかりとクールダウンした状態で話を聞きましょう。
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目が泳ぐ人、態度のコロコロ変わる人は出世しにくい傾向がある!?
一般的に、目が泳ぎやすい人や態度がコロコロと変わりやすい人は出世しにくいと言えるでしょう。
なぜならばそのような態度は、上司からも部下からも信頼を得にくいからです。
また人から評価される人は、苦境にあっても自分の信念を曲げず貫き通す人に多いでしょう。
会社は、いつも業績が順風満帆というわけにはいきません。
苦境に立たされた時に周囲を引っ張って行くことができる人を、会社は必要としているのです。
深層心理はとっさに顔に表れる!?
心理学の1つにNLP(神経言語プログラミング)と呼ばれるものがあります。
NLPの中には「アイパターン」というのがあって、視線の動きに今自分が考えていることが表れるというものです。
例えば、視覚的なイメージを思い出そうとしている時には眼球が上の方に動きやすく、聴覚的なイメージを思い出す時には左右に動きます。
こういったこと以外に、何か緊張することがあると口元がピクリと震えたり、サッと顔が赤くなるような人もいることでしょう。
自分の深層心理は、思わないところで表情にでてきています。
自分では隠しているつもりでも、周りの人がしっかりと気が付いているというようなことは、以外にも多いのです。
出世したいなら度胸と覚悟が必要!
すぐに表情から読み取られてしまいやすい人は、素直で正直な人であると言えるでしょう。
でもあまりにも心の動揺が他人から読みやすい人は、小心者であると評価されてしまいがちです。
仕事においては、多少のハッタリを利かせることも必要になってくるでしょう。
また動揺が見られやすい人は、すぐに人から付け込まれたり、足を引っ張られたりしがちです。
もしもあなたが出世を望むのであれば、何があっても動じない度胸と覚悟が必要なのです。
目が泳ぐ人は出世はしなくてもイクメンにはなれますよ☆
しかしながら、今の世の中出世をしたからと言って必ずしも会社が自分を守ってくれるわけでは無いでしょう。
大企業だって普通に数千人単位で人員整理の解雇をしたり、当たり前のように銀行も潰れる時代です。
そのような時代にあって、中にはどんなに頑張っても、心の動揺を隠し切れない人はいます。世の中出世だけが生きる道では無いでしょう。
今もてはやされているイクメンは、心が繊細で表情に出てしまいやすい分だけ人の心の機微にも敏感な人ではあります。
だからこそ言葉が離せない赤ちゃんの思いをくみ取って、お世話してあげることができるのです。
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目が泳ぐ人は内向的な人が多いかも!
目が泳ぐ人はどちらかと言えば内向的な人が多いでしょう。
では内向的な人はどうして目が泳ぎやすいのでしょうか?
人と接することに慣れてない
内向的な人は、気軽に色々な人に話しかけるよりは自分の内側に気持ちが向きがちです。
そのため人と接する事に慣れておらず、人と話す時には緊張してしまいやすいところがあります。
しっかりと目を見て話すことは、内向的な人にとって緊張を高めます。
視線を外すことで、緊張の糸を緩めようとしているのです。
自信がない(劣等感が強い)
相手の目を見るというのは、こちらにもしっかりと相手と向き合おうという気持ちがあるからこそできることです。
内向的な人で自分に対して自信がない場合、相手の目をしっかりと見ることに、大きな心の負担を感じます。
元々気持ちが自分の内側に向いてしまいやすいだけに、相手から心の距離を図ろうとする時にも、視線をそらして自分の殻に入ることで安定させようとします。
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面接などで活用!目が泳がないようにする訓練方
緊張から目が泳いでしまいがちな人は、少なくありません。
そうは言っても就職の面接などでは、やはり目をしっかりと見て話せる人の方が有利でしょう。
なぜならしっかりと目を見て話すことは受験者の熱意が伝わりやすく、信頼できるしっかりとした人間である印象を与えるからです。
目が泳がない方法は、訓練によって獲得できます。
どんな訓練方法なのか、見てみましょう。
「この人に話している」と強く意識する!
大勢の人の前で話すと緊張しやすい人でも、一対一で話す時はそこまで緊張しないことが多いでしょう。
その為1人だけ人を決めて、「この人と自分は話しているのだ」と、あたかも一対一で話しているように思いこむのです。
話している相手を意識的に絞ることで見える範囲も狭まり、大勢の目が向けられているという緊張を感じなくて済むようになります。
友人と話す時に練習する!
面接の時以外にも人と話す機会は、いっぱいあるでしょう。
例えば友人や家族と話をする時から意識して、目を泳がせないように練習するのです。
目が泳いでしまうことがあっても練習なので、気にする必要はありません。
日々の練習が積み重なって面接場面につながっていきます。
実は自分のことなんてそこまで見ていない
実は、他人はあなたが思っている程あなたのことを見ていません。
何故なら他人も自分のことで、心を忙しくさせているからです。
あなたが思っているほどには他人はあなたのことを気にしてないとわかれば、相手にどう見えるかを必要以上に気にする必要が無いことがわかるでしょう。
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やっぱり直したい!目が泳ぐことの直し方
自分は性格的に動揺しやすいとわかっていても、目が泳ぐことを直したい人はいるでしょう。
目が泳ぐことを直すには、以下のことが有用です。
隠し事はしない
人は隠し事をすると、無意識のうちに表情に緊張が出てしまいます。
だったら最初から隠し事などをしないと潔く決めてしまうのも良いでしょう。
隠し事をしなければ相手に対して後ろめたく感じることもありませんし、堂々と会って話ができます。
自信を持つ
小さいことからで良いので自分に自信を持つようにすると、人と話をする時にもしっかりと話をすることができます。
「私にはこれがある」と思えるものを、他人と比べる必要は無いので、1つでも持てると良いですね。
思い込む
私たちの思い込みの力は、自分の想像を超えたものがあります。
目が泳ぐのは自分の中の緊張の表れであり、中には自分が緊張していることを意識していると、ますます緊張して目が泳ぎやすくなってしまう人もいるでしょう。
「私は緊張なんかしてない。普段通りだ。大丈夫」と強く思い込むことで、自分自身の緊張が感じにくくなったり、目が泳がなくなることが予想されます。
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徐々に無くなっていくこともある
人見知りが強い人でも、初めて会った最初は緊張したけど、慣れるにしたがって緊張しなくなった経験を持つ人もいるでしょう。
また場数を踏むことによって緊張もしなくなって、堂々と話せるようになることもあります。
目が泳ぐことがあったとしても、それはいつまでも続くとは限りません。
経験を重ねる事によって、徐々に無くなっていくこともあるのです。
緊張を和らげる
緊張していると、心の動揺が目に表れやすくなります。
そのため緊張を和らげることで心の動揺が収まり、相手と気楽に話せるようになります。
ドキドキしてきたら深呼吸をする、相手の口元など緊張しないですむパーツを見るなど、緊張を和らげるようにしましょう。
自信を持つことが一番大事
上記までをやってみても、それでも目が泳いでしまうという人もいるかもしれません。
上記の中で一番大切なのは、自信を持つ事です。
自信があって心に余裕があれば、咄嗟の質問などに対しても落ち着いて対処できるでしょう。
中にはどうしても自信を持つことが出来ないという人もいますが、その場合には自分が「こうなりたい」と思う人と同じような振舞いをしてみることを、お勧めします。
大半の人が掲げる理想像は、自信を持っている人物を想定することが多いでしょう。
それは謙虚でないということではなく、謙虚さと自信の無さをはっきりと区別して認識していますよね。
自信を持っている人と同じ振舞いをすることで、自然とあなたの気持ちの中にも自信が生じてくることがあります。
もしもどうしても自信が持てない時には、試すだけのつもりでやってみて下さい。
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もしかしたら病気かも?~糖尿病編~
目が泳いでしまうのは、心の動揺がある時だけではありません。
体調の異変を表すこともあります。
体調の異変として糖尿病が疑われるとしたら、どのようなポイントに気を付ける必要があるのでしょうか?
どんな疾病なの?
糖尿病の3大合併症の1つに、糖尿網膜症という病気があります。
進行すると失明に至る事もある、大変な病気です。
血糖が高い状態が続くと、網膜の血管が損傷を受けて変形したり、詰まったりします。
軽症のうちには自覚症状はほとんどありません。
しかし進行して重症化すると目にかすみが見られたり、目の硝子体にまで出血が起きて、視野に黒い影やゴミの様なものが見える飛蚊症という症状を起こすようになります。
飛蚊症の特徴は、眼球を動かすと一緒に黒い影やゴミの様なものが、眼球を動かした方向についてきます。
「何かわからないけど、目の中に見えるものがあるのだけど・・」と思うと、気になって目をキョロキョロとさせてしまう人もいるでしょう。
けれども目の中に見える小さな黒い影やゴミの様なものは、あなた自身の体が発しているSOSのサインです。
自分の体が発しているサインを確実に受け取って、行動に移していくようにしましょう。
気になったら病院へ!
糖尿網膜症は自覚症状が出にくく、症状が表れてきた時には既に進行していることがあります。
そのため少しでも気になったら、すぐに病院を受診された方が良いでしょう。
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もしかしたら病気かも?~眼球振盪編~
「眼球振盪」と書かれ、あなたはこれをきちんと読むことができますか?
「眼球振盪」は「がんきゅうしんとう」と読みます。
聞きなれない方も多いでしょう。
どのような病気なのでしょうか?
眼球がひとりでに動いてしまう不随意現象
眼球振盪は、自分の意思とは関係なく眼球が規則的に往復する不随意現象です。
実は知らなかっただけで、健康な人も日常生活の中で知らぬ間にやっています。
何度も同じ方向に回転して急に止まると、目が回ってフラフラとするでしょう。
そのフラフラの状態の人の目をのぞき込むと、目が左右に小刻みに動いています。
その動きが眼球振盪です。
眼球振盪には2種類あって、誰にでも起こる生理的なものと病的なものに分けることができます。
さらに病的なものは、先天的なものと後天的なものに分けることができます。
病的な眼球振盪には、先天的なものと後天的なものがある
先天的なものは、生まれもったものと言い換えることができるでしょう。
先天的な眼球振盪には片目を隠すと眼振が起こる「潜伏眼振」、小眼球や先天性白内障などに伴う「視力不良性眼振」、目の位置によって眼振の程度が変わる「眼位性眼振」、眼球自体に異常は無いけど眼振が起こり続ける「先天性突発眼振」があります。
一方で後天的なものは、脳の部位に腫瘍ができたことなどを原因として引き起こされます。
眼球自体に異常は無いのに眼振が続く「前庭眼振」、両方の目で眼振の程度や周期が異なる「解離性眼振」、上を向こうとする時に起こることが多い「輻輳後退眼振」、両目が交互に上下する「シーソー眼振」があります。
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眼振の人には、ものが揺れて見えているの?
「眼振がある人は眼球が常に動いているのだから、物が揺れて見えるのだろうか?」というのは、誰でも当たり前のように感じる疑問です。
物が揺れて見えるのかどうかは、先天性のものか後天性のものかによって違うようです。
一般的に先天性の眼振では、物が揺れて見えるというようなことは少ないとされています。
目が小刻みに揺れていても自分では自覚できず、他人から指摘されて初めて気が付くケースも多いようです。
しかし後天性の眼振では、長く続く揺れからめまいや吐き気を催す人もいます。
眼振からくる体調の悪さが起きても、医療的な力を借りる事で、症状を軽減させることができます。
気になることや心配なことがある場合、医療機関を受診されることをお勧めします。
眼振の治療法と対策
先天性の眼振に対しては、目の揺れそのものを無くす治療法は見つかっていません。
そのため治療は、眼振を軽減させる対処療法によって行われています。
先天性の眼振に対する治療としては、以下が行われています。
・プリズム療法
特殊なプリズム眼鏡をかけることで眼振を抑えます。
・バイオフィードバック療法
眼振を止めなければいけない時に、子どもが自分でコントロールして眼振を止められることを狙いとした治療法です。
・薬物療法
内服薬や目薬によって、眼振の軽減を狙った治療法です。
・手術療法
眼球の周りの筋肉を調整する事によって、眼振を抑えることを狙いとしています。
一方で後天性の眼振の治療では、眼振が起こる元々の原因となる病気があります。
元々の原因となる病気を治療することが、眼振を抑える治療にもつながってきます。
原因となる病気の治療を続けても眼振が収まらない時に、手術による治療が選択肢に挙がってきます。
いずれにしても眼振を抑えていく方法はいくつも開発されており、今後も開発されていく可能性は高いでしょう。
今眼振でお困りの人がいれば、まずきちんとした診断の元、しっかりとした治療の継続が望まれます。
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