何かに追い立てられているような不安な気持ちに落ち込んだりイライラしたことはありませんか。
なかなか自分の気持ちの整理がつかない不安定な状態を焦燥感と呼びます。
焦燥感を解決するためには、まずはどんな原因によるものかを見極めることが重要になります。
この記事では焦燥感に駆られる原因とその対策方法をお伝えします。
「気持ちの問題だ」と軽く見ているかもしれませんが、焦燥感はうつ病とも関わりがあるのです。
正しい知識を身につけ適切に対応できるようにしましょう。
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目次
焦燥感とは?
心の状態
わたしたちが日々生活して行く中では楽しいこと、幸せなこと、癒されることよりも不安になったり、怖いと感じたりすることがあります。
人間は常に脳の中に「心」が存在しています。
その心は時としていい行動を起こす場合もありますが、時には厄介な行動に表れてきます。
その中でも「焦燥感」は大きなキーワードとなってきます。
そもそもこの「焦燥感」とはなんなのでしょうか。
ストレス
「焦燥感」とは漢字で「焦りを感じる。」「焦燥に駆られる」と書きます。
つまり「あせってイライラすること」という意味合いがあります。
「焦燥感」は自律神経の乱れで起こるストレスの1つです。
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焦燥感の類語から深く意味を確認
ネガティブな意味合い
辞書で「焦燥感」の類語から調べてみると色々出てきます。
切羽詰まった心の状態、動揺、切迫感、嫉妬心、焦慮、苛立ち、じれったさ、我慢できない、欲望の砂漠化など様々な類語がでてきます。
当たり前ですがいずれの単語も決してプラスな心境で使われる言葉ではありません。
ポジティブな意味合い
そうは言っても全てがマイナスの感情でなく、プラスの気持ちを表す時にも使われるかと思います。
1つの例として「動揺」という言葉は何か偶然いいことが起こってどうようすることもあります。
それでは具体的にどういった場面でこの感情が生じ、原因はなんであるのかを確認しましょう。
焦燥感に駆られる原因とは?
環境の変化
環境の変化で体調を崩したりすることがあります。
それは今まで自分がおかれていた環境に体や心がついて行くことが難しいことがあります。
そんな中で「早く慣れなくては!」と思うほど焦燥感はまして行き、自分を追い込めていきます。
ひどくなると焦燥感が自らの心のキャパシティを凌駕してしまうことで「適応障害」をひきおこします。
出社拒否、不登校として表れ、とても健康に見えるのにその場に行くと体調が悪くなるなどの症状が出てきます。
放って置いたり、気のせいだと言い聞かせて不適応を起こす場所で我慢を続けるととうつ病となったりその他の精神疾患を併発することにもなりかねません。
プレッシャー
具体的な例として小さい頃に兄弟がいる場合は長男、長女がお兄ちゃんとしてお姉ちゃんだからと親にプレッシャーをかけられて育つと上司から周りからのプレッシャーに敏感になりやすいと言われます。
さらには「つい人に好かれようとしてしまう人」「〜しなければ認めてもらえない」「もっと頑張らないと」などと自らの心に制限をかけてしまうことも原因の1つとして考えられます。
他人との比較
何かを自分だけができなかったり、劣っていると感じたり、自分だけ持っていないと感じることも大きな焦燥感を感じさせます。
嫉妬心
男女の間で起こる場合がほとんどですが同性の友だち同士でも最近はよくあることです。
小さい子がお母さんが他の子を可愛がっている姿を見たり、下の子ができたりすると嫉妬してより甘えてくることもあります。
男女での恋愛関係においての嫉妬心は大きな問題となることもあります。
男性と女性とで恋愛の価値観が違うため起こってしまう出来事はより大きなストレスを感じやすく、焦燥感を煽ることにつながって失敗したり取り返しのつかないことになりかねません。
精神疾患
以上の4つのことが関係してくることによって精神疾患を患ってしまうことも大いに考えられます。
このことがきっかけでなくても自ら持っている心の価値観によっても変わってきます。
自分のしていることを周りから「おかしい」と否定されることも苦しい焦燥感を生み出す要因となります。
発達障害や精神疾患は人それぞれであるため、その苦しみと周りとのギャップや偏見に悩まされ、より苦しい思いを受けます。
「自分はこうでなければ…」
「どうして自分ばかりこうなんだろう…」
「早くよくなろう。直していこう。」
そう思えば思うほど焦燥感は強まり、心の病は重くなります。
例え、自分が発達障害や精神疾患を持っていたとしてもそれを無理に抑え込むことで苦しみが強くなります。
ただ一般的な人と違って心が敏感だということ。恥ずかしいこと劣等感だと思うのではなく自分にしかない個性だと認めることで焦燥感は落ち着いてきます。
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焦燥感でイライラする時の対処法
焦燥感でいっぱいの自分自身を受け入れること
ただ、その焦燥感に身を滅ぼし、あとで取り返しがつかなくなってはいけないので客観的に自分自身を見つめることは重要です。
自分の感情を客観視する
客観的に自分を見ることができるようにするためには日頃から訓練が必要です。
すぐにネガティブな感情を感じている時に自分を客観視することはまずできません。
ポジティブな感情の時に訓練して見ます。
感情を口にする、感情を感じ切る
私の場合は楽しい時に「今私はとっても楽しい」と実際に言うようにしました。
そうすると楽しい時もっと楽しむことができます。
そのほかの感情の時も同じようにやって見ることです。
マイナスな感情を客観視する場合には、まずそのマイナスな感情を感じ切ることが大切です。
無理して明るく振舞ってもより苦しむだけです。
マイナスな感情の時は「いま、すごく悲しいんだね。辛かったね。私」というだけでかなり落ち着かせることができます。
焦燥感の場合も同じですが焦燥感を感じている時は心が焦っている状態なので難しいですが、焦っている自分を認めるだけでも効果はあります。
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焦燥感の一番の対策はストレス解消で不安感をなくそう。
心を休める
自身で焦燥感に負けそうになってしまったら不安になった心を少し休めることが必要です。
それぞれの好みによってもいろいろなストレス解消法がありますがそれだけでは不十分な場合もあります。
自分はストレスを発散したつもりでもそれが自分に合わない場合もあるからです。
自分に合ったストレス発散法を見つけよう。
ストレス発散法を見つけるとき基準は「とにかく自分が安心できているか」です。
他人がやっているからするという基準もいいのですがまずそれが自分に合っているのかを確かめることが重要です。
医療機関への受診
ストレス解消をしても焦燥感や不安が消えない時はなんらかの精神障害を発症している場合があるため、我慢をせずメンタルクリニックへの受診やカウンセリングを受けることをオススメします。
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焦燥感を感じやすい人はこんなタイプ
負けず嫌い
負けず嫌いということはもちろん素晴らしいことです。
基本的に私たちにとって負けることはストレスの1つです。
誰だって負けたくはありません。
でもそのことにこだわりすぎるとあれこれ考え過ぎてしまい余計な心配をしてしまうと「もっとこうしなくては」という焦燥感を煽ることになってしまいます。
完璧主義
あとは何事も完璧にこだわらないことです。
この世に完璧なものは存在していないため、あまりそれにこだわり過ぎてしまうこともよくありません。
そうは言ってもそういう考え方も重要です。
その考えにのめり込み過ぎたりするのではなくうまく使えるように自分をコントロールできたらいいですね。
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うつ病の回復期にはとてつもない焦燥感に駆られる
うつ病回復期に見られる主な症状
私自身、うつ病経験者のためよくわかります。
うつ病の回復期に見られる症状として以下のことが出てくるようになります。
悪夢をみる
周りの目が怖い
イライラする
幻聴が聞こえる
焦燥感とに関係
人それぞれで症状は変わってきますがよくある相談や自分の経験から以上の4つがありました。
自分が鬱であると言う劣等感を抱える中で周りがとてもよく見えるのです。
とても自分が惨めに感じてくるため、とてつもない焦燥感に襲われました。
そのことによって物に当たったり、パニックになったり、いきなり泣きわめくこともあります。
やりたくてもできない苦しみがうつ病回復期において焦燥感をより感じさせます。
焦燥感から成功する事例
実際に不登校の相談をしていて、不登校を克服した小・中学生の不登校児によく見られます。
ある時いきなり突発的な感情を爆破させたり、様子がおかしかったりして相談した後に何事もなかったようにスッと学校へ行けるようになったお子さんもいます。
彼らの中ではやはり友達と自分の差を大いに感じ「これではいけない」と言う焦燥感のストレスから問題行動を起こし、それを乗り越えていきました。
つまりうつ病や適応障害の回復段階において焦燥感を強く感じることで次の目標へとつなげて行くことができるのです。
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まとめ
心の傷は気のせいでない。
焦燥感を伴ううつ病や適応障害はなどの精神疾患の疑いを感じたら、気のせいだと思わないことです。
すぐにでもメンタルクリニックやカウンセリングを受けることが重要です。
現代において心の病は死にも直結することのある恐ろしい疾患の1つです。
身体に傷を覆ったり、血を流せば医者にいきます。
心に血はありませんが突然涙が出たり、いつもと違う様子が見られたら心を休めることが何より重要です。
一人で抱え込まない。
焦燥感にかられたり、ストレスが溜まった時は信頼できる人に話を聞いてもらうだけでもスッキリすることがあります。
人は決して1人では生きていくことはできません。
いつも健康でいるためには心の拠り所を作っておくことが重要です。
絶対に心の苦しみは気のせいではありません。感情を大切にしていきましょう。
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