「今月のお給料が少なかった」「健康診断が再検査になった」

というように、ハッキリと理由のある不安とは異なり、はっきりとした理由もないのに不安を感じることはありませんか。

 

理由がはっきしりしないと不安を払拭するのも難しいものです。

しかしいつまでも不安な気持ちを引きずるのは憂鬱ですよね。

 

この記事では漠然とした不安感が襲ってくる原因について解説します。

不安感を払拭するための解消法も解説しますので、気持ちをリフレッシュさせるときの参考にご覧下さい。

 

あらかじめ不安の解消方法を知っておくことも、不安感から逃れるためには大切です。

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目次

「あれ?何か変…」繰り返し漠然とした不安が襲ってきます

 

そして、その変化は、自分が望む方向に変化することもあれば、望まない方向に変化することがあります。

人は誰でも、事故が望む方向への変化を期待し、望まない方向への変化は敬遠しますよね

 

そして、未来は、どのように変化するか、すなわち、自分が望む方向に変化するか、望まない方向に変化するかは明確ではありません。

 

人はあらゆる事象に対して、明確であることを求めがちです。

このため、人は明確でない未来の変化に対して不安感を抱いてしまいます

 

この不安感、すなわち、明確でない未来に対して抱く不安感を、漠然とした不安感と呼びます。

 

見えない未来に常に“危険”を感じ、身構えて不安になってしまう人が増えています

この世は「無常」であり、未来はどのように変化するかは明確ではありません。

「無常」を予測することも困難です。

このため、見えない未来に不安を抱くい人が増えています。

 

内閣府が行った昭和56年から平成26年まで行った世論調査によると、平成7年から増え始め平成20年をピークに横ばい状態であることがわかります。

 

図 1 出典元 内閣府世論調査

 

漠然とした不安感、イライラなどがあり、息が詰まる感じや動悸がします

人が漠然とした不安感を感じた時、心身に影響が現れます。

 

根拠が無いにもかかわらず、例えば、大きな災害、事故等の良くないことが自らの身に起きると思い、このことが気になり気分が悪くなったり、緊張感、口の渇き、多汗、急に動機がしたり、息が詰まる感じがすることがあるんです。

 

漠然とした不安感に関連する病気として、全般不安障害、うつ病、躁うつ病、精神分裂病、パニック障害、恐怖症、アルコール症が挙げられます。

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漠然とした不安感ってどんなもの?

 

人は、明確でない対象に対して不安感を抱いてしまいます。

この不安感、すなわち、漠然とした不安感には、「未来型の不安感」、「現在進行形の不安感」、「孤独型の不安感」、が挙げられます。

 

未来型の不安感

未来型の不安感は、将来のことを考えると不安になる不安感です。

 

この世は無常で、人は誰でも自らが望む方向への変化を望んでいます。

しかし、現実は自分が望む方向に変化するかどうかは明確ではありません。

 

未知の未来に対して抱く不安感を、未来型の不安感と呼ばれます

 

現在進行形の不安感

人は誰でも、現状において自分の望みを実現させたい生き物です。

 

しかし、実現が困難な時、人は不満を抱いてしまいます。

現状に不満がある時、この不満がある状態を、不満が無い状態に変化させたいものです。

そして、不満が無い状態に変化させられる確信が無い時、人は不安感を抱きます

 

このように、現状に不満があり、この不満が無い状態に変化させられる確信が無い時に抱く不安感を、現在進行形の不安感と呼びます

 

孤独型の不安感

人は、社会的な生き物であり、他者との共存を望みます。

 

アリストテレスは、その著作二コマコス倫理学において、「人は社会的であって、他の人々と生きることをその本性としている者である」と述べています。

 

人の本性が、他の人々と生きることであるため、1人でいることは本性に逆らうことになってしまいます。

それゆえに、人は1人でいる時に不安を感じることがあります。

 

人が1人でいる時に感じる不安感を、孤独型の不安感と呼びます。

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漠然とした不安感を起こす人原因は?

 

漠然とした不安感を起こすのは、妄想する癖のある人に多く、過労、ストレス、睡眠不足、風邪などの身体条件の悪化により発症することもあります

 

また、元来持って生まれた脳の癖が原因となることもあり、いずれの原因に脳の興奮が関与しています。

過去のトラウマが不安感の原因になることもあります。

 

妄想をする癖がある人に多いよう

妄想とは、その内容が実際にはあり得ないにもかかわらず、確信を持って信じられ、修正不可能な内容のことです。

 

その内容には被害的な事項が多いみたいです。

人が抱く不安の8割は、妄想であり実際には起きない言われていています。

つまり、人は実際に起こらない事象に対して、不安を抱いていることになります

 

妄想をすれば、不安感が強まることが多いため、妄想する癖があれば、それだけ不安感を抱きやすいことになってしまうんです

 

過労、ストレス、睡眠不足、かぜひきなど、一般的な身体的悪条件がきっかけで発症することも

人は、過労、ストレス、睡眠不足、風邪等、身体的な悪条件によっても不安感を抱きます。

 

身体的悪条件によって、自らの体のことを望ましくない方向に妄想し、つまり、身体的悪条件にさらされることにより、自らの体が悪いほうへ変化すると妄想して、不安感が生じます

 

元々持って生まれた脳の癖が原因であることも

脳には不安をコントロールする機構が備わっています。

この機構のことを情動機構と呼びます

そして、不安を感じやすいかどうかは、情動機構の働きに依存します。

 

脳の働きには癖があり、情動機構は脳の働きに依存します。

ゆえに、生まれ持った脳の癖により、不安を抱きやすいかどうかが決定されます

 

いずれの原因にも「脳の興奮」が少なからず絡んでいます

脳の興奮が収まらない状態が続く病気のことを、脳過敏症候群と呼びます

 

脳過敏性症候群の症状として、めまい、耳鳴り、不眠等が挙げられます【4】

 

これらの症状が体に現れると、人は体に異変が起きたと感じます。そのため、ひとは不安を抱くのです。

 

過去のトラウマも原因に

人は、過去に起きた出来事から、未来を予測します。

過去に起きた出来事が悪い出来事の場合は、その出来事に基づいて未来を予測する時、ほとんどが悪い未来を予測していると考えられます。

 

つまり、過去の出来事がトラウマになり、悪い未来を予測するため、人は不安感を抱くのです

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漠然とした不安感を起こす身体の流れ

 

人はストレスを感じた時に、ストレスから身を守るために身体を硬直させます。

ゆえに、人は不快な言葉を言われることによりストレスを感じるため、不快な言葉を言われそうなときにはストレスから身を守るために筋肉を硬直させます。

 

人はストレスを感じることにより、心が傷つきます。

心が傷ついた状態と言うのは、心臓が精神的なストレスにより、組織が損傷を受けた状態であり、そこには糖質コルチコイドの関与があります。

 

さらに、生命の体はストレスによって傷つかないために、胸部の筋肉を硬直させる習性があります。

 

ゆえに、ストレスを感じたりハードワークで筋肉を硬直させ、この硬直により血流が悪くなった時に胸の痛みや違和感を感じます。

 

その胸の痛みや違和感が、過去のストレスや不安感を呼び戻し、最後は漠然とした不安感だけを感じのです。

 

ストレスを感じた時にストレスから身を守る為に身体を硬直させます

生命の体は、体に異変を感じると、その異変から見を守る働きをします。

ストレスは異変の1つであり、ストレスから身を守る働きには様々です。

体を硬直させることは、ストレスから身を守る働きの1つなのです。

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人から不快な言葉を言われたり、若しくは言われそうになった時にもストレスを避けるために筋肉を固くさせます

人の体には、ストレスから身を守るために体を硬直させる性質があります

そして、人は他人から不快な言葉を言われることにより、不快な気分になります。

この不快な気分がストレスになるんです。

 

このストレスを避けるためには、不快な気分になることを避け、不快な気分を避けるために筋肉を硬直させます。

 

筋肉を硬直させることにより、意識を不快な言葉から筋肉の硬直に向けることにより、ストレスを避けることができます。

 

心が傷つくというのは抽象的な言い方、心臓が精神的なストレスで組織に損傷を受けた状態

ストレスが病気を引き起こす仕組みを考える時、糖質コルチコイドの副作用について検討する必要があります。

 

糖質コルチコイドは、腎臓の上にある副腎皮質ホルモンです。

 

糖質コルチコイドには、体内のブドウ糖を生産する働きがあます。

脳がストレスを感じると、副腎皮質から糖質コルチコイドが分泌されます

 

 

ストレスから傷つかないように胸の周辺に力を入れていた為に、胸周辺の筋肉が硬直してきます。

生物には、ストレスから身を守るために、身体を硬直させる習性があります。

ストレスを回避するために胸の周辺に力を入れると胸周辺の筋肉が硬直します。

 

胸部の筋肉が硬直するため肺の働きに影響が出て、心身症になることもあるんです。

 

ストレスを感じたりハードワークで血流が悪くなった時に胸の痛みや違和感を感じます。

生物にとって血液循環は重要です。

血液によって酸素や栄養が体の隅々まで運ばれるためです。

 

ストレスやハードワークで血流が悪くなる場合があります。

この時は、酸素と栄養が体中に運ばれないため、胸部に痛み等の違和感を感じます。

 

その胸の痛みや違和感が過去のストレスや不安感を呼び戻します。

胸部の痛みや違和感を感じた時、一般的に予後は不明確です。

人間は不明確な未来に不安感を抱くため、この痛み、違和感から過去のストレスや不安感を連想して、症状は悪化することになります

 

漠然とした不安感だけを感じる

漠然とした不安感とは、特に理由が無いにもかかわらず感じる不安です。

ストレスを感じた時、体はストレスに抵抗するため、様々な反応を示します。

 

このことにより、体調に不調をきたす場合もあれば、きたさない場合もあります。

きたさない場合は、漠然とした不安感だけが残ってしまいます。

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漠然とした不安への10の解消法

 

漠然とした不安を感じたら、その不安を整理して、自分が何に不安を抱いているのかを明確にする必要がります。

明確にすることが困難な場合、一旦不安から離れてリフレッシュすると良いでしょう。

 

そのための手法として、紙に書く、散歩をする、読書をする、気にしすぎない、泣く、深呼吸をする、音楽を聴く、運動をする、好物を食べる、会話する等のことをすることによって解消が可能であると考えられます。

 

紙に書く

漠然とした不安を感じた時に、その不安を紙に書き出してみると良いです。

書き方としては、まず、不安事を箇条書きで羅列してみると良いでしょう。

そして、各箇条書きの項目同士の関連を検討しましょう。

 

また、不安事をマインドマップに書き出してみるのも良いと考えられています。

マインドマップとは、重要な概念を単語として書き出し、概念動詞を結んだ思考ツールです。

 

散歩をする

散歩をする時は、周りの景色に意識を寄せ、歩いている自分に意識を集中してみましょう。

 

一歩一歩足を出すときに、今は右足を前に出す、次に左足を前に出す、等自らの体の動きを実況中継することにより意識を不安から、体の動きに向けることによって自らが抱いてる不安の正体が見えてくるかもしれません

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読書をする

漠然とした不安を感じた時は、読書をしてみるのも良いでしょう。

読書をする場合、読む本のジャンルが重要になりなます。

 

不安の対象が明確な時は、その対象に関連した本を読み、そこから解決策を見出す手法を考案することができると考えられています。

 

不安の対象が不明確な時は、自分が好きな本を読んで気持ちを整理するのも1つの手段です

その他、自己啓発系の書籍を読んで、書籍の内容と自らの心境を対比させることにより不安の正体を特定することができるかもしれません。

 

気にしすぎない

不安の対象を気にしすぎることも、精神衛生上良くありません。

漠然とした不安を気にするのではなく、現在自分がやらなければならないことに集中すべきです。

 

和久(2003)は心に生じる不安や雑念を川の流れにおけるごみやチリのようなものとして捉え、不安や雑念が生じた場合、川がごみやチリを流すように不安や雑念を気にしないで川のように流してしまうべきと主張しています。

このことを『流れる心』と呼びます。

 

泣く

このことも、「気にしすぎない」に通ずるものがあります。

意識を泣くことに向け一旦は不安から離れてみて、それから不安と向き合うことによって、泣く前には見えなかった不安の性質が見えるかもしれません。

 

 

深呼吸をする

このことも、「気にしすぎない」に通ずるものがあります。

深呼吸をすると意識が呼吸をすることに向きます。

 

一旦、意識を不安からそらしリフレッシュすることによって、改めて不安と向き合えば、これまで見えてこなかった不安の一側面が見えるかもしれません。

 

音楽を聴く

音楽を聞くことも、「5泣く」、「6深呼吸をする」と同様に、不安から意識をそらすことができます。

 

音楽の場合は、抱いた不安の性質により、聞く曲の種類が異なってきます。

音楽にはまず、歌詞がある曲と歌詞が無い曲に分けられます。

 

歌詞がある曲を聞く場合、自分の今の不安を表現した曲を聞くと、自分の不安を内省できるかもしれません。

 

歌詞が無い曲を聞く場合は、自分がどのような気持ちになりたいのかによって、曲のジャンルが異なってきます。

 

激しくテンションを挙げたい場合はロック系の音楽を聞き、落ち着きたい場合はクラシック系の曲を聞くと良いでしょう。

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運動をする

運動することも不安から意識をそらすことができます。

 

運動をする場合は体に負担をかけないようにし、体の動きに集中して一旦不安から意識を外し、再び不安と向き合うことにより、これまで見えてこなかった不安の性質が見えてくるかもしれません。

 

好物を食べる

人間は好物を食べると幸せな気分になります。

美味しい食べ物を食べ幸せな気分に浸り、一旦は不安を意識から外すことが可能です。

 

一旦は不安を意識から外し、再び不安感と向き合うことにより、これまで見えてこなかった不安の一部が見えるかもしれません。

 

会話する

不安感を抱いたとき、他者と会話をすることにより不安を解消できる手段が見えてくる可能性があります。

 

他者と会話をする時、話題の内容が重要です。

内容が不安と関係ある内容か関係ない内容なのかで、会話をすることによる不安感への対処も異なってきます。

 

関係ない内容の場合は、意識を不安からそらすことができます。

しかし、意識からそらすのは不安と向き合う視点を変えるためであり、常に不安を意識からそらしていてはいけません。

 

関係ある内容の場合は、自らの心境を言語化することになります。

心境を言語化するためには、心境を整理する必要があります。

そして、不安な心境が整理され言語化されて、他者に伝わるのです。

 

不安な心境を他者に話すことにより、他者からその不安な心境に対する評価が得られることも会話による効果があります。

 

例えば、不安な心境を他者に話すことにより、自分が抱いていた不安が、実は取るに足らないことだったこともあり得ます。

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ヨガやマッサージも効果的

 

漠然とした不安を抱いたとき、ヨガやマッサージ等も有効です。

これらを行うことにより意識を不安から体に向けることができます。

1時不安を意識から外すことができるからです。

 

ヨガやマッサージでリラックスすることにより、再び不安感と向き合えば異なる角度から不安感を見ることができ、不安感の解消に繋がる可能性があります。

 

整骨院で身体をほぐす

整骨院でマッサージをしてもらうことは効果的です。

 

マッサージは専門の柔道整復師、マッサージ師、カイロプラクターなどの有資格者にしてもらうことが望ましいでしょう。

 

これらの専門職の人は、人体に関する知識があるため、体のどの部分をマッサージすればよいか理解しています。

 

さらにマッサージをする時の力加減も理解しているため、適切なマッサージが期待できます。

 

鋤のポーズを5分以上行ってみる

鋤のポーズはヨガにおける代表的なポーズです。

 

鋤のポーズでは、まず、仰向けになり、両腕を身体に沿うように伸ばし、手の平を床につけます。

次に、息を吸いながら、両脚を伸ばしたまま床と垂直になるところまで上げ、息を吐きながら、腰を床から持ち上げて足先を頭の方の床につけます。

 

そして、ゆったりとした呼吸を行いながら両手を組んで肘を伸ばし、肩甲骨を身体の奥へ押し込むようなイメージとともに胸を反らせ、骨盤を高く持ち上げます。

 

この姿勢で呼吸を5回分ほど静止してみましょう。

 

なお、鋤のポーズを行う時は注意事項として、

 

・首が少しでも痛みを感じるようであれば、すぐに中止する

・首の硬い人は、肩の下にブランケットを敷いて行う

・ポーズ中は終始、決してよそ見をしないようにする

 

が挙げられています。

 

鋤のポーズ等のヨガのポーズは、意識を体に集中させるため漠然とした不安感を1時意識から外すことに効果的です。

 

1時不安感を意識から外した後は、再び不安感と向き合い紙に書いてみるなど、不安感を整理すると良いですね。

 

自分の親指を使い直接胸の筋肉を強めに持続圧してみる

自分の親指で胸部の筋肉に圧力を加えることにより、一時不安感から離れることも可能です。

 

その際、力を入れすぎないようにしなければ、胸部を傷つける危険があります。

持続圧する時の力加減は、痛くて気持ちいい感じが望ましいでしょう。

 

テニスボールやゴムボールで胸を圧迫する

テニスボールやゴムボールは、柔らかいためクッションになります。

 

クッションの気持ちよさで一時不安を意識から外した後は、紙に不安を書き出す等、再び不安と向き合うべきでです

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漠然とした不安感の原因は精神疾患かも

 

漠然とした不安感の原因には様々な要因が考えられるが、精神疾患もその1つです。

ここでは、不安神経症、不安障害、うつ病、統合失調症、パニック障害、恐怖症、自律神経失調症、について説明します。

 

不安神経症

不安神経症の人は、外的な刺激が無い状態で急に強い不安が生じてきたり、次から次へと不安な思いが生じます。

 

これが長期にわたって続くならば、病的であり不安神経症と診断される可能性があります

 

不安障害

不安障害では、何が不安なのか、不安の対象や原因が明確でない不安感が生じます。

この症状では、身の回りの様々なことが気になり、次から次へと不安が生じてしまいます。

 

うつ病

うつ病は感情の病であり、感情と意欲の障害を周期的に繰り返す内因性の精神症状です。

うつ病では悲哀感、絶望感が強くあらゆる事項を悲観的に受け止めてしまいます。

 

うつ病は脳に明確な病変が認められない精神症状です

 

統合失調症

統合失調症とは、脳をはじめとする神経系に生じる慢性の病気です

この病気では、緊張‐リラックスに関わる神経系や意欲、神経管の情報処理の系統に障害が起きます。

 

統合失調症になると、不眠、神経が過敏になる、大きな疲労感が残る、などと言った症状が現れます。

 

一度この病気にかかると、回復は緩やかで完治には時間がかかるといわれています。

また、この病気は特殊な病気ではなく100人に1人の割合で罹患しています。

 

 

パニック障害

パニック障害とは不安障害の1種であり、身体的には何ともないにもかかわらず、動悸、息切れ等の症状が現れます。

 

これは、脳の働きの誤作動であり、脳の働きを正常に戻すことがパニック障害の治療です

 

脳の働きを正常に戻すためには、脳の血流を促進させる治療が効果的であると考えられます

脳の血流を促進させる治療法は様々あるが、オルゴール療法、学習療法はその中でも高い治療効果が期待できます。

 

生命の脳幹は、低周波と高周波を含む音楽を聞くことにより、脳幹の血流が促進される。オルゴールの音には、低周波と高周波が含まれています。

脳幹の血流が促進されることにより、脳全体の血流が良くなり脳の働きが正常になるのです。

 

川島他(2013)は、音読や単純な計算が前頭葉の血流を促進させ脳全体の血流が良くなると述べています。

学習療法は認知症のための療法だが、パニック障害にも効果が期待できようです

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恐怖症

特に危険でも恐怖でもない状況や物に対して、激しい恐怖を感じる病気です

恐怖症には特定恐怖と対人恐怖があります。

 

特定恐怖では、特定のものや状況に対して恐怖を抱きます

恐怖の対象としては、犬、蛇、ゴキブリ等の動物や虫であったり、一般に知られている高所恐怖もこれに入ります。

 

対人恐怖では他人の目に自分がどのように映っているか、どのように思われているかを非常に気になってしまいます

自分の言動が他人に奇妙に映っていると思いこみ、人と接することを避けるようになります。

 

自律神経失調症

自律神経失調症とは、自律神経の働きの均衡が崩れる病気です。

自律神経は交感神経と副交感神経によって構成されています。

 

交感神経は体を活発に働かせるときに活性化します。

交感神経が活性化されることにより、心拍数は上がり瞳孔が拡大します。

呼吸も激しくなります。

 

一方、副交感神経は交感神経と反対の働きをするため、副交感神経が活性化されると心拍数が下がり瞳孔は縮小します。

また呼吸も落ち着きます。

 

生命は、交感神経と副交感神経の働きの均衡により維持されています。

 

しかし、交感神経と副交感神経の働きの均衡が異常になると、全身症状として、

倦怠感、疲れやすい、眠気、食欲不振、身体がだるくて重くなる等の症状が現れ、頭痛、頭が重い、ぼーっとする、

息苦しい、息切れ、動悸、胸が苦しい、ふらふらする、立ちくらみ、不整脈、血圧の変動、胸焼け、胃がむかむかする、

吐き気、下痢、便秘、みぞおちの痛み、お腹が張りやすい、トイレが近い、残尿感がある、尿が出しにくい、月経不順、

月経痛、不感症、冷え、のぼせ、しびれ、震え、耳鳴り、ほてり、肩こり、腰痛、目の疲れ、口の渇き、めまい、汗をかきやすい、

不安感、イライラ、緊張、不眠、皮膚のかゆみ等の症状が現れます。

 

このように、交感神経と副交感神経の働きの均衡が異常になる症状が自律神経失調症です

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不安神経症ってどんな病気なの?

 

不安神経症は、様々なことに対して漠然とした不安を抱く疾患であり、これが長期間続きます。

 

不安神経症を患うと、身体症状が現れることもあります。

人間関係も破綻する可能性があり、その時の精神的ダメージは大きいです。

 

漠然と様々な事に対して強い不安を感じるようになってしまう疾患

不安神経症では、不安な状態が長時間続きます。

 

不安神経症を患うと、外的な刺激が無いにもかかわらず、急に強い不安が込み上げ来たり、連続して不安の種が現れます。

不安の対象や原因が不明確で、これが長期間続きます。

 

不安神経症には、全般性不安障害とパニック障害があります。

 

全般的不安障害を患うと、学校や仕事のこと等、生活上の全般的な事項に対して、過度な不安を抱いたり心配する状態が6か月以上続きます。

 

この病を患うと、警戒心が強くなり、落ち着きなく、絶えずイライラしてしまいます。

また、めまいや動機、口の渇き等の自律神経症状を伴うこともあります。

 

パニック障害は、理由のな激しい不安が生じて、動悸、呼吸困難、胸が締め付けられるような苦痛を感じます。

 

アメリカ精神医学会の診断基準(DSM‐Ⅴ)では、激しい恐怖感や不安感と共に、次の症状がある4つ以上あり、少なくとも1つの症状が1か月以上続き、その原因が、他の要因で説明できない場合をパニック障害としています。

 

そして、その時の身体症状をパニック発作と呼びます。

  1. 動悸,心悸亢進,または心拍数の増加
  2. 発汗
  3. 身震いまたは震え
  4. 息切れ感または息苦しさ
  5. 窒息感
  6. 胸痛または胸部の不快感
  7. 吐気または腹部の不快感
  8. めまい感,ふらつく感じ,頭が軽くなる感じ,または気が遠くなる感じ
  9. 寒気または熱気
  10. 異常感覚(感覚麻痺またはうずき感)
  11. 現実感消失(現実ではない感じ),または離人感(自分自身から離脱している)
  12. 抑制力を失うことに対する恐怖
  13. 死ぬことに対する恐怖

 

強い不安によって生活に支障を来たしたり、精神的に大きなダメージを受けてしまいます

全般性不安障害を患った人は、様々な事項に対するあり得ない不安や悲観的な不安が漠然と続き、落ち着かずソワソワしたりイライラします【3】。

 

人はパニック障害を患うと、何度もパニック発作を経験するため、再発を恐れ、人ごみに出たり、乗り物に乗ることを恐れます。

 

このように、不安神経症を患うと何事にも不安を抱き、目の前のことにも集中できなくなってしまいます。

また、人間関係も破綻するため精神的ダメージは大きいです。

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全般性不安障害が生じる原因は?

 

慢性的なストレッサー(ストレス因)

性格傾向

遺伝

育った環境や現在の環境

年齢・性別

脳内にある「扁桃体」におけるセロトニンやGABAといった物質の異常

 

全般性不安障害で生じる症状とは

 

全般性不安障害では、全般的な事に対して漠然とした不安を感じます。

 

そして、その不安の内容は、正常な人でも抱くことがあるため、なよう自体は理解しやすいです。

 

全般性不安障害を患った人の不安の強度は、正常な人のそれに比べて明らかに強く、長期間不安な機関が続くため、この疾患を患った人は長期間苦しんでいます。

 

そして、この疾患を患った人は他人を疑い深くなり、絶えずイライラしているため、他者とのトラブルが起きやすく生活に支障が出ています

 

全般的な事に対して漠然と不安を感じます

全般性不安障害では、仕事や学校の事等、生活上の全般的な事柄に対して過度な不安を抱き、心配する状態が6か月以上続きます

不安の対象は漠然としています。

この疾患では、警戒心が強くなり、落ち着きが無く常にイライラしています。

 

内容は正常の人にも認められるような、理解できるようなもの

この疾患では、警戒心が強くなり、落ち着きが無く常にイライラしています。

正常な人でも警戒心が強い、落ち着きがない、イライラしていることはあります。

 

ゆえに、全般性不安障害で現れる症状は、正常の人にも認められるものであるため、内容としては理解しやすいものです。

 

 

しかし不安の強度が正常の人と比べて明らかに強い

全般性不安障害を患った人の、不安の強度は、正常の人の不安の強度に比べて明らかに強いです。

 

不安を感じてもその強度が適度なら問題ないが、正常な人と比べて明らかに強いということは、不安の強度が異常であるため、全般性不安障害を患った人の不安の強度は病的で問題があります。

 

不安が長期間続いており、とても苦しい思いをしている

この疾患では、不安な状態が長期間続きます。

この状態は、患った人にとって苦しい状態でになります。

患った人にとって苦し状態が長期間続くため、自殺の危険も考えられます。

 

不安によって生活に支障が生じている

この疾患では、警戒心が強くなり、落ち着きが無く、絶えずイライラしています。

 

警戒心が強いため何事にも疑い深くなり、絶えずイライラしているため、他者とのトラブルにもなりかねません。

不安によって生活上生じる支障としては、他人との円滑な人間関係が考えられます

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全般性不安障害のセルフチェック

 

様々な事に対して過剰に不安・心配を感じます

様々なことに対して不安、心配を感じたら、まずは自分が何に対して不安・心配を感じているか内省するべきです。

 

そして、その不安の内容が客観的に不安・心配の対象となるか、つまり、他人も抱く不安・心配かどうかが、自分が病気かどうかの判断基準になります。

 

例えば、他人が自分と同じ不安・心配を抱いたとき他人ならどのように対処するかを検討することは判断基準の一つになります。

 

つまり、自分の状態を他人に置き換えて、他人ならどうするかを検討し、他人が抱かない不安・心配なら自分が抱いている不安・心配が病気である可能性があります。

 

心配しすぎだと頭では分かっていても、不安を抑えられない

自分では心配しすぎと頭で分かっていても、不安な気持ちに悩まされる場合は、まだ健全であると考えられています。

 

深刻なのは、自分で心配しすぎと認識してないにもかかわらず、心配しすぎている場合であります。

 

心配しすぎと頭で分かっても不安を抑えられない場合は、そのまま不安になっている自分を認めて、その不安を受け入れることが望ましいです

 

スマナサーラ(2008)は、ありのままを受け入れること、この場合は心配しすぎていることを受け入れれば苦しみは無くなると述べています。

 

不安・心配に伴って、様々な症状も出現している

不安・心配に伴って身体に様々な症状が現れているかどうかは、チェックすべき点です。

 

自分では心配しすぎていると思っていて、次の身体症状が出現している場合は、全般性不安障害の可能性があります

 

  • 呼吸が苦しい
  • 動悸がする
  • 脈拍が多い
  • 冷や汗が出る
  • めまいがする
  • 震える

 

 

その症状で困っている、支障をきたしています

これまで上げてきた症状で困っていて、生活に支障をきたしている場合は、全般性不安障害を疑うべきです。

生活上の支障は、主に他者との関係において現れると考えられます。

 

例えば、全般性不安障害では警戒心が強くなる。警戒心が強くなると些細なことで人を疑うため、人が寄り付かなくなります。

常にイライラする場合も同様です。

 

不安を感じることによって他者との人間関係に支障が出る場合は、明らかに以上であるため全般性不安障害を疑うべきです。

 

他の病気が原因で生じているものではありません

自分が感じている不安を内省する時、自分に他の病気がある場合は、その不安の内容と他の病気の関連を検討してみると、ほとんどその病気と現在の不安には関連が無いと考えられます。

 

関連が無い場合、現在の不安はその病気が原因で生じているとは言えない。

 

過去4週間のほとんどの時間、心配や緊張・不安を感じて、悩まされていましたか?

不安障害では、長期間にわたり不安な状態が続きます。

 

過去4週間を振り返ってみて、ほとんどの時間の間、心配、緊張、不安を感じ悩んでいたならば、全般性不安障害の可能性があります。

 

頻繁に緊張・イライラし、睡眠の問題を持っていたか?

緊張、イライラの頻度が多く、睡眠の問題を持っていれば、全般性不安障害の可能性があります。

 

人が緊張するのは、自分の成り行きが不明確であるため、不安を感じるからです。

また、イライラするということは、成り行きが不明確で自分の望む方向に状況が変化する確信が無い、もしくは自分の望む形に変化しないため、不安で欲求不満が溜まるためです。

 

そして、緊張、イライラの為、時には眠れなくなることもあります。

ゆえに、不安を感じた時、緊張しているか、イライラしているか、睡眠の問題があるか、全般性不安障害に罹っているかどうかの判断基準になります。

 

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全般性不安障害の治療法

 

まずは精神科を受診する

自分が抱いてる不安が異常と感じたら、精神科を受診すべきです。

 

精神科では患者が訴えることを三段階、①精神病レベル、②神経症レベル、③病気でないレベル、に分けて診察することを基本にしています

 

精神病レベルでは、他人だけでなく近親者も理解不能な言動をとります。

本人に、自分は病気である、という自覚はありません。

 

神経症レベルでは、言動は他人でも理解可能だが、日常生活に支障をきたしています。

特に、重要でない事項にとらわれることが多いです。

しかし、本人にとって、自分はおかしい、という自覚はあります。

 

病気でないレベルでは、特別な問題はないが本人にとって深刻な悩みがあり、苦しんでいます。

 

全般性不安 障害を正しく知る

心の問題の解決は、自らの心を内省することが基本です。

ソクラテスの名言にも『汝自身を知れ』という言葉があります。

 

全般性不安障害は自分の心が分らないから発症する、という言い方もできるため、ソクラテスの名言にあるように自分の心の状態を知る必要があります。

 

すなわち全般性不安障害を患っているならば、まずは、全般性不安障害のことを知る必要があります。

 

そのためには、まず、書籍に書いてある全般性不安障害を理解しましょう。

そして、書籍の内容と自分の症状を対比させて、問題のある点に対する対策を考えると良いです。

 

まずは生活習習慣の見直しから

生活習慣によっても、不安が生じることが考えられます。

 

生活規則が正しければ、それだけ毎日が充実し、自分の行為に確信が持てるため、不安になることは少ないと考えられます。

 

ゆえに、生活習慣を見直し、問題があるならば生活習慣を正すべきです。

 

 

急性期はお薬を使うことも多い

全般性不安障害に対しては、薬物療法も有効です。

全般性不安障害には、一般的に抗精神病薬、抗うつ剤、抗不安薬が用いられます

 

抗精神病薬は、脳内のドーパミンの異常活動を抑える働きがあります

全般性不安障害はドーパミンの異常活動によって起きるため、ドーパミンの活動を抑えることが、治療において重要です。

 

抗うつ剤は、脳内のセロトニンやノルアドレナリンの活性を高めることで、うつ病の人の気分を上向きにします

抗うつ剤はうつ病に用いられるのが一般的だが、全般性不安障害に用いられることもあります。

 

抗不安薬は、脳内の情動変化に関係する神経受容体に作用します。

このことにより、過度な不安状態を引き起こしている神経系の活動を抑制する働きがあります。

 

全般性不安障害には、一般的に、抗精神病薬、抗うつ剤、抗不安薬が用いられます。

これらは効果がある反面、副作用もあるため使用時には、薬の注意事項を順守しなければなりません。

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気持ちに余裕が出てきたら精神療法も併用

治療を進め気持ちに余裕が出てきたら、精神療法、心理療法を併用すると効果的です

精神療法には様々あるが、ここでは、認知行動療法、芸術療法、来談者中心療法について説明します。

 

認知行動療法とは、認知療法と行動療法を組み合わせた心理療法です。

認知療法とは、1960年代初頭に、アーロン・T・ベックにより開発された。この療法では、苦痛を感じている人の思考は硬直しやすい、と考えられています。

 

例えば、考えすぎる人、気にしすぎる人は、思考が硬直しています。

認知療法は、この思考の硬直を緩め、望ましい思考に修正するんです。

 

行動療法とは、人間の行動の原理・原則に基づいて不安感に悩んでいる人の問題ある行動を変化させることにより、思考の様式を変化させる心理療法です。

 

認知療法は不安感に悩んでいる人の認知に働きかけ、行動療法は行動に働きかけます。

 

そして、認知行動療法は不安感に悩んでいる人の、認知地行動の両者に働きかけて、感情と生理反応に効果をもたらします。

 

芸術療法とは、人間が持つ「表現したい・造りたい」という欲求を活用した心理療法である芸術療法では、絵画、造形などの芸術活動を行います

 

芸術療法の最も注目されている点は、言語で表現しきれない心的内容を、芸術という形で表現することにより、今まで気づかなかった感情に気づくことができる点です。

 

来談者中心療法では、人間には本来自然な成長能力があると考えられます。

この療法では、漠然とした不安に悩む人が言うことを無条件で受け入れて(受容)、共感を示す、そして、自己一致が特徴です

 

漠然とした不安に悩む人のことを、ここではクライエントと呼ぶことにします。

受容とはクライエントが言うことに、同意することではなく、クライエントが感じていることとして受け止めることです。

 

同意はしていないけれど、クライエントは漠然とした不安に悩んでいます。

受容とは、そのことに理解を示すことなんです。

そして、クライエントの立場で、その不安を理解することを共感的理解と言います。

 

例えば、クライエントが心の中にもやもやとした漠然としたものがある時、カウンセラーも自分の心の中にもやもやとした漠然としたものがあるものとしてクライエントに理解を示します。

 

そして、自己一致とはカウンセラー自身が、自分自身について理解し首尾一貫していることです。

カウンセラーが首尾一貫してなくて、いうことが常に変化すれば、クライエントの不安は増大してしまいます。

 

精神療法・心理療法には様々あるが、ここでは、その中の認知行動療法、芸術療法、来談者中心療法について説明しました。

 

それぞれの療法には一長一短があり、漠然とした不安に悩む人の悩み方も様々あるため、クライエントの症状事に精神療法・心理療法を効果的に選択することがカウンセラーには求められます。

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