あなたは嘘をついた事はありますか。
人生の中で嘘をついた事が全くない!という人はほとんど居ないのではないでしょうか。
「嘘も方便」という言葉があるくらいですので、時には必要な嘘もあるかもしれません。
しかしながら毎回毎回嘘をつくのは、人からの信用を失ってしまいます。
身近に頻繁に嘘をつく人はいませんか。
その方はもしかしたら「虚言癖」があるのかもしれません。
今回は「虚言癖」についてお話していきましょう。
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目次
虚言癖の人の目立ちたい心理が特徴的
嘘をつく事は日常生活の中で珍しくはないですが、嘘をつく事と虚言癖は少し異なります。
虚言癖の特徴としては自分の立場を悪くするのを避ける、人よりも上に立ちたいという願望から嘘をつきます。
そしてその嘘が度を越えて、制御できない域まで嘘をつく事を「虚言癖」と言います。
虚言癖の人の特徴的な心理は「目立ちたい」という事です。
根本にある心理を詳しく見てみると、「人の注目を浴びたい」「人より目立ちたい」というのが根本として挙げられます。
例えば、極端な事を言うと全く英語が話せないのに「英語はとても得意」「留学経験がないのに留学経験がある」などと、自分のマイナスイメージ(英語が話せない)事に関して嘘をつく事が多いです。
それはやはり他人からの高い評価を得て、自分自身は他とは別格であるという「満足感」を得たいという気持ちが根本にあります。
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悲劇のヒロインになりたいのは虚言癖の特徴
他にも虚言癖の特徴として挙げられるのが、「悲劇のヒロイン」になりがちという事です。
自分に災難が降りかかったような嘘をつくと「可哀想に」「大丈夫?」などと他人からの注目を得る事が出来ます。
例えば「ケガをした」「泥棒に入られた」などが挙げられます。
また嘘をつく時もかなり盛って話をしたり、起こっても居ない事の「被害者」としての意識が強かったりと、とにかく同情を得る事で他人の目を自分に向けたいという気持ちが強いのです。
また「可哀想」という同情を他人からもらう事で「安心感を得ている」というのも一つの理由です。
虚言癖の原因は大きく見せたいプライドの高さのせい
虚言癖の原因の一つとして挙げられるのが「プライドの高さ」です。
虚言癖の特徴に「人より目立ちたい」という心理があるのをお話しましたが、「人より目立ちたい」=「周りよりも優位に立ちたい」という気持ちが強いのです。
人より目立ちたい、自分を大きく見せたいがために嘘をつくのですが、嘘がばれてしまうとプライドや自尊心が傷ついてしまいます。
かといって、嘘をつくのをやめる訳でもなく、嘘がエスカレートしてしまったり、時に嘘を指摘した人を傷つけたりする事もあるのが、虚言癖の人の特徴でもあります。
こういった虚言癖の人に対する対応はなるべく嘘を話していても良いので、話を聞いてあげる事にしましょう。
どうしても嘘を指摘しなければいけない場合、嘘を指摘したい場合には他の人が居る場面ではなく、二人でいる時に自然に話したりするのが良いです。
なるべく自尊心を傷つけない為にも、「この間の話、間違ってたよ」などと話は嘘だとストレートに指摘しないのが良いでしょう。
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大きな劣等感が虚言癖を生む原因
大きな劣等感も虚言癖を生む原因と言われています。
前述で挙げた「プライドが高い」とは真逆のような気もしますが、実は大きな劣等感を持つ人の方が虚言癖になりやすいとされています。
それはなぜかというと、
・自分に自信がないので、良い自分を想像して嘘をつく。
・コンプレックスを穴埋めする為。
・現実を見るのが怖い。恐怖心が強い。
・過去に大きなトラウマがある。
などが理由として挙げられます。
自分のコンプレックスやマイナス面を見る事が出来ず、嘘をつき続けます。
当然嘘は調べれば分かる事もあります。
嘘がバレても、また嘘を重ねてフォローし続けるのが虚言癖の人の特徴でもあります。
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虚言癖度をセルフチェックしてみよう
ここまで虚言癖の人の特徴などに触れていきましたが、「自分は虚言癖ではないか?」と気になる方もいるでしょう。
虚言癖度をセルフチェックしてみましょう。
虚言癖度セルフチェック
1.人に負けたくない気持ちが強い。
2.人に嫌われるのが怖い。
3.自分の事に対してコンプレックスが強い。
4.自分は特別な存在だと思う。
5.空想、妄想を良くする。
6.自分から話す事の方が多い。
7.嘘を隠すために嘘をついた事が何度もある。
8.家族、友人、身近な人に嘘つきと言われた事がある。
9.感情的になりやすい。
10.楽しい嘘ならいくらでもついてよいと思う。
11.気づいたら話を盛ってしまい、後悔する事がある。
12.常に話題の中心になりたい。
これらのセルフチェックはあくまでも目安ですが、当てはまる項目が多いほど虚言癖の可能性が考えられます。
自分の行動を振り返ってみてはいかがでしょうか。
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虚言癖のある人には5つの方法で対応
虚言癖の特徴やセルフチェックについてお話していきましたが、虚言癖のある人に出会った場合の対処法についてふれていきましょう。
距離を置く。
一番手っ取り早い方法かもしれませんが、虚言癖の人は自分が注目されていないと気が済まないので、無視や無関心な態度を取ってしまってはますます嘘をついて近付こうとする可能性があります。
無理をして付き合っても、こちらが疲れてしまいますので適度な距離で接するようにすると良いでしょう。
話が長引いてしまいそうな場合等には、当たり障りない話でその場を立ち去る方が良いです。
相槌を打つようにし、話を聞き流すようにする。
虚言癖の人は自分が注目を浴びたい事が一つの目的でもあります。
ここで話を聞かずに無視してしまうと、自分に関する嘘の事や悪い噂を流される可能性があります。
虚言癖の人は口が上手いので、下手をするとあなた自身が嘘つき扱いされる可能性があります。
出来るだけ話は無視せずに聞き流すようにし、時折相槌を入れるようにしましょう。
話に対して同意、感情移入をしない。
虚言癖の人は口が上手いので、嘘が本当か見極められない場合もあります。
ここで話に同意したり、感情移入してしまうと相手のターゲットになってしまい、ことごとく話をしにきたり、下手すると付きまとわれたりする可能性もなくはありません。
出来るだけ話はサラッと聞き流すようにし、同意や感情移入しないように気を付けましょう。
自分の意見を述べない。
虚言癖の人と話をしていて、同意を求められたり、時に意見を求められたりする事がある可能性があります。
ここで嘘を話している事が分かり、相手の嘘につっこんだり話を否定する事で、距離を置くことが可能になる場合もあります。
しかしながら逆の場合もあり、指摘したことに腹を立てて攻撃してくる可能性もあります。
その為、自分の意見は述べずに相槌程度で留めておくのが無難です。
話を後でメモしておく。
虚言癖の人の前で常にメモを取っていると相手に不信感を与えてしまいますので、話した後に気になる事や事実確認の出来ない事はメモを取っておくと良いでしょう。
虚言癖の方はついた嘘に気づいていなかったりする事も多いものです。
メモをとっておくことで、周囲への事実確認も出来ますし、虚言癖の方に万が一攻撃された場合にも周囲にメモを見せたりする事で相手に嘘だと気づかせられる場合もあるからです。
特に周囲が虚言癖に気づいておらず、自分だけが気づいている場合にはとても厄介です。
出来るだけ距離を取るようにし、自分の身を守る為にも最低限のお付き合いに留めておくようにしましょう。
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虚言癖に気づいた時の4つの治し方
虚言癖の方に対する対処法について触れていきましたが、虚言癖の方も本当は「嘘をつきたくない」と苦しんでいるケースもあります。
もし自分が虚言癖だと気づいたら、どのような治し方があるのでしょうか。
嘘をついていると自覚する。
虚言癖の方は嘘をついた事に気づいていない事も多いです。
その為、「あの時嘘をついた」などと嘘をついた事を自覚する事も大切です。
「あの時嘘をついたので、次は気を付けよう」という気持ちが少なからず芽生えていきます。
まずは自覚する事が重要です。
どういった場合に嘘をついているのかを把握する。
虚言癖の場合、自分を良く見せようとする嘘が多く見られます。
その為、「友達の前では自分の事について嘘をついているけど、兄弟の前ではないな」とか「趣味の話は嘘をつかないけど、私生活について嘘をつくな」など、「嘘をつくパターン」というのが見られるのです。
自分が嘘をつくパターンやタイミングを知る事で、嘘をつくことを事前に防ぐ事が出来るようになります。
本心を出すようにする。
虚言癖を場合、自分を良く見せたいための嘘が多いので、自分自身の事に見栄を張ってしまいます。
出来るだけ本心を見せるようにし、「嘘を言わない」という事を意識しながら話すようにしましょう。
誰にでも本心を話すのは難しいので、出来れば家族や恋人など自分にとって身近な人に話してみると良いです。
本心を話すというのは難しいものです。
少しづつで構いませんし、話す人が居ない場合にはブログや日記に記載したりするのもおすすめです。
第三者に話を聞いてもらう。
虚言癖の人は自分の嘘に気が付かない事が多いです。
嘘に気が付く事が大切なので、自分の話しているところを第三者に聞いてもらうのも良いでしょう。
近しい人などに話を聞いてもらい、嘘の部分を指摘してもらう事で、自分の嘘に気づき、そのパターンを知る事で嘘が出そうな場面をコントロールする事が可能になる事があります。
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虚言癖の原因は人格障害の病気の可能性もある
虚言癖があまりにひどい場合、または改善方法にトライしても改善しない場合等には「病気」の可能性も考えられます。
虚言癖が原因と考えられる病気について触れていきます。
パーソナリティ障害
演技性パーソナリティ障害、自己愛性パーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害など人格障害と呼ばれるものになりますが、不安定な自分を支えるために嘘をつくのが特徴的な病気です。
特に日常的に嘘をつく事、人によっては感情移入が激しい話し方をするのが特徴的です。
解離性障害
解離性障害はある一定期間、一定時間の記憶、感覚がないというのが挙げられます。
その為、嘘をついていても本人に自覚はなく、覚えていない事が特徴です。
ミュンヒハウゼン症候群
いわゆる虚偽性障害と呼ばれるものです。
特にミュンヒハウゼン症候群は意図的に嘘をつくのが特徴です。
例えば、症状を重篤にするためにわざと治療をさぼったり、体温を上げるために体温計をお湯につけたりなど、病気になる事で自分への注目を向けて、寂しさを紛らわすのが目的なのです。
代理ミュンヒハウゼン症候群というものもあり、これは親が注目を浴びたいがゆえに子供を病気にし、自分がかいがいしく看病をする事で注目を浴びるといった行動を起こすものです。
このように虚言癖によって考えられる病気も存在します。
あまりに頻繁に嘘をつく、嘘の自覚が全くない場合等には一度専門家に相談してみてもよいかもしれませんね。
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病気による虚言癖はしっかり治療して
病気による虚言癖に関しては、治療する事によって改善する事が可能です。
その場合の治療法は「投薬治療」や「カウンセリング」などが挙げられます。
投薬治療に関しては嘘をつく不安な気持ちを和らげる為にも「抗不安薬」や「抗うつ剤」などが用いられます。
またカウンセリングに関しては「本心を話せるようにする」「嘘をついている行動を把握する」など様々な方法があります。
「投薬治療」「カウンセリング」のいづれもまずは専門家(精神科医、臨床心理士等)に相談するようにし、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
嘘には小さな嘘から大きな嘘までありますが、嘘を重ねても自分が最終的に辛い立場になる事が多いです。
あまりに嘘をつくことが多い、自分は虚言癖かもしれないと不安に感じる事があれば、身近な人や専門の医療機関に相談するようにしましょう。
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