「めんどくさい」と感じることは人間誰しもあるでしょう。

めんどくささから逃れるために、世の中には様々な便利グッズや回避のためのノウハウがあふれているくらいですから、「めんどくさい」と感じる事自体は珍しくありません。

しかしいつも何にでもめんどくささを感じている人は、場合によっては損をしていることもあります。

 

面倒くさいのはいやですが、損をするのもいやですよね。

そこでこの記事ではめんどくさがり屋の心理から具体的にはどんな損をしてしまうのかを解説します。

 

あまりにも度を過ぎる場合は病気を疑った方がいいかもしれません。

自分がめんどくさがり屋ではないと思っている人も、自分を省みる材料にしてみて下さい。

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目次

めんどくさがり屋は治せないないと思ってない?

 

「めんどくさい」が口癖になっている人、もしくは行動前には「めんどうだな」と思ってしまう人のことを一般的には「めんどくさがり屋」と呼びます。

 

「めんどうだなー」というせりふは周囲の人に不快感を与えることもあり、自分の評価を下げることにつながりかねません。

 

また自分自身も損をすることがあります。

できることなら、めんどくさがりな性分は治した方がお得と言えるでしょう。

 

「でもめんどくさがりは性格だからそう簡単には治せない」「持って生まれた性質だから仕方ない」と思考前に諦めていませんか?

 

まずはめんどくさがり屋がどのような不都合を被るか理解し、めんどくさがりな原因について理解しておくと治すための手助けとなります。

 

きちんと自分の性質と向き合い、何より自分のために改善していきましょう。

 

めんどくさがりの性格は仕事で損をする

 

「めんどくさがりは個人の性格であって、他人に迷惑をかけなければそれでいい」と考えていませんか。

実際には他人に迷惑をかけるばかりではなく、自分自身も損をしています。

 

その代表例が仕事です。

めんどくさがりの性格が引き起こす仕事上のトラブルは次の通りです。

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めんどくさがりは人付き合いが苦手

仕事を行う上で、対人関係が良好か否かはとても重要なポイントとなります。

お客さんとの関係はもちろん、同僚や上司、取引先など良好な人間関係を築いておくと、円滑に物事がすすみます。

 

ところが人間関係には細やかな気配りや配慮が必要です。

めんどくさがり屋は他人に合わせたり自分のペースや気分を変えてまで相手を気遣うことを「めんどくさい」と感じ、回避しがちです。

 

他の人が困っていても「しらんぷり」で通り過ぎることも多いです。

こうした人付き合いを日頃から疎かにしていると、いざ問題が起きたときや困ったときに周囲は助けてくれません。

 

また協調性やチームワークが重視されるような職場では、人付き合いがうまくいっていないと「あの人は仕事ができない」と能力そのものも低く評価されてしまうのです。

 

めんどくさがりは問題を後回しにしがち

めんどくさがりの性格の人は、今できることでも「明日でいいや」と後回しにしがちです。

ところが仕事の場合は自分のペースだけで進行するわけではありませんので、締め切りやスケジュールを守れなければ仕事が滞ります。

 

また問題が起きても「また後で片づけよう」と後回しにしてしまい、最終的には逃げ道がないほど問題がこじれてしまっている場合もあります。

 

そうなると他の人に迷惑をかけるだけではなく、めんどくさがりな人の仕事上の評価が下がります。

 

めんどくさがりはマイナス思考にとらわれがち

めんどくさがりの人は「どうせやっても失敗するに違いない」というマイナス思考に傾きがちです。

失敗するくらいならやらなければいいと自分で自分に言い訳し、何事にもなかなかとりかからないのです。

 

しかし外から見ると「あの人は怠けている」としか受け取ってもらえません。

またマイナス思考にとらわれている間に時機を逃し、仕事上のチャンスをムダにしてしまうこともあります。

 

一度下った評価を覆すのは難しい

めんどくさがりな性格上、何かミスをしたり自分の評価が下がることがあっても、なかなか挽回することは難しいです。

「明日やればいいや」「そのうちやろう」とめんどうくさがって問題を後回しにし続けるからです。

 

信頼や評価は一度下がってしまうとそれをくつがえすのはとても難しいものです。

 

自分では「ちょっとめんどうだから後で」と軽く考えているつもりでも、周囲の評価を下げてしまい仕事上で損をしていることが多くなります。

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めんどくさがりの6つの心理や特徴

 

めんどくさがりな性格の人はいったいどんな特徴があるのでしょうか。

 

次のような点が挙げられます。

自分の行動に照らし合わせてみて下さい。

 

めんどくさがりは自分に甘い

めんどくさがりは、「めんどくさい」と思う自分自身に対して「まあこれくらいいか」と鷹揚です。

 

なんでも簡単に済ませてしまおうとするので、中途半端な結果に終わってしまっても「まあいいか」と妥協してしまいがちです。

 

 

めんどくさがり屋は他力本願

今、この瞬間やらなくてはいけないことがあったとしても、めんどくさがりは「後ですればいいや」と考えます。

 

また「いつか誰かがしてくれるだろう」と他人の力をアテにしています。

 

他人に素直に甘えることができるのはある意味ではうらやましい能力ですが、他人を便利に使おうとする姿勢に「自分では何もしない」「他の人を平気でこき使う」などあまりよくない評価が下されることもあります。

 

めんどくさがりは要領が悪い

めんどくさがりは物事に対して見通しを持って取り組むということができません。

 

効率的な手段や合理的な判断を下すことが「めんどうくさい」と感じるからです。

あれこれと考えたり手を打たないのは、一見すると省エネモードで気楽そうです。

 

しかしきちんと段取りを組めていないので、いざ取り組むとなると動きに無駄が多くなり倍の時間や労力をかけることになります。

そのため「こんなに大変ならやらない方がいいや」とますます安易な逃げ道に走ってしまいなかなか達成感を得ることができません。

 

めんどくさがりは人間関係に無頓着

めんどくさがりは自分以外の誰かの気持ちや行動、立場に配慮することさえ「めんどうくさい」と感じます。

そのため細やかな配慮を必要とする人間関係の構築が苦手です。

 

面倒な思いをしてまで人付き合いをしなくていいいと、人間関係そのものに無頓着になり、最悪の場合は引きこもり状態になります。

「彼氏ができるといろいろしなければいけないから独り身でいいや」とつい考えてしまう人は、めんどうくさがりな人といえるでしょう。

 

めんどくさがりは何もかも後回しにしてしまう

めんどくさがりな性格の人は、やらなくてはいけないことをできるだけ後回しにしようとします。

 

たとえば使ったハサミなどの道具はすぐには元あった場所に片づけず、「後で」「そのうち」片づけるからといってそのまま放置したままです。

そのため部屋の整理整頓があまりできません。

 

その他にも様々な用事や仕事を後回しにしてしまい、締め切りがきてあわてるか「もう頑張っても無駄」と諦めてしまいます。

 

めんどくさがりは勉強やコツコツとした努力が苦手

学生時代は教科や受験のための勉強、社会人になればキャリアアップのための勉強があります。

人生の全てが勉強だという人もいるでしょう。

 

しかしめんどくさがり屋はコツコツと努力を重ねるのが苦手、あるいは嫌いですので勉強をしません。

 

たとえ「出世のためにはこの資格を取らなくてはいけない」ということが分かっていても、勉強が苦手なので出世そのものを諦めることもあります。

そのためあまり賢いとはいえない印象を人に与えます。

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ズボラと言わせない!めんどくさがり度診断

 

自分では隠しているつもりでも、実は周囲の人に「あの人はめんどくさがりだ」と思われているかもしれません。

もしくは自分では気がつかないだけで、相当ズボラな人である可能性もあります。

 

あなたのめんどくさがり度がどれくらいなのかチェックしてみましょう。

 

質問 はい いいえ
1 予定を立ててその通りに行動するのは苦手
2 メールや電話の返信は後回しにすることが多い
3 鞄の中はいつもぐちゃぐちゃで必要なものがとっさに見つからない
4 休日は外出するよりも家でダラダラしていた方が楽しい
5 家で過ごすときはパジャマから着替えない
6 マニュアルや取扱説明書は読まないことが多い
7 「めんどくさい」が口癖
8 家事は後回しにすることが多い
9 掃除はこまめにやるよりまとめてやるタイプ
10 些細な問題は放置しがち
11 知らない人に挨拶するのは億劫だと感じる
12 使ったものは出したままにすることが多い
13 勉強は苦手
14 資格を取ろうと思わない
15 旅行の予定を立てるのが苦手
16 人と会ったり話したりするのはあまり好きではない

 

「はい」が1~2個だった人は、どちらかというと几帳面な人です。

「はい」が3~4個だった人は、ややめんどうくさがりな傾向があるといえます。

「はい」が5個以上あったという人は「ズボラな人」です。

 

自分で自覚していなかったという場合、周りの人に迷惑をかけている可能性が高いです。

 

損をすることも多いですので、考え方や行動を見直した方がいいでしょう。

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めんどくさがりを治す4つの方法

 

めんどくさがりは性格の1つとはいえ、治すことはできます。

その方法は次の通りです。

 

目標を立てて実行する

めんどくさがりな人はただなんとなくダラダラと過ごすことが多いです。

まずは些細な事、小さな事でいいので目標を立て、それを実行しましょう。

 

「目標を達成できた」という満足感が得られることで、「どうせこんなことやっても無駄」「めんどくさい」という思考から脱出することができます。

 

そして小さな目標を積み重ねて大きな目標につなげていけばいいのです。

 

時間を意識する

「めんどくさいから後回し」と考えてしまう人は、時間が有限であることを意識できていない場合が多いです。

時間に限りがあることを理解していれば、「後回しにしてばかりではいつまで経っても片付かない」という事に気がつきます。

 

締め切りや提出期日が決まっている物事に関しては、まず用紙に書き出す習慣を身につけましょう。

その中から優先順位の高いものをまず片づけていくようにすると、意識しなくても自然と段取り上手になれます。

 

限りある時間を有効に使おうと意識することが重要です。

 

考えるより行動する

めんどくさがりな人は、行動する前にあれこれと考えてしまい、その結果として「こんなにたくさんやることがあるのは大変だから後回しにしよう」と考えてしまいます。

 

やるべきことを可視化することは大切ですが、あまりにもやるべき項目が多すぎるとやる気が起きず「めんどくさい」という思考に陥りがちです。

そんな場合は考えるより先に行動しましょう。

 

たとえば部屋が散らかっているとき、一気に家具の配置換えや模様替え、不要品の廃棄までやってしまおうとすると、やらなくてはいけない事が多すぎて結局「めんどくさい」と何もしないで終わってしまいがちです。

 

「まずは落ちているゴミを拾うだけ」「今使わないものを元あったところに戻すだけ」というように、ちょっとづつできることからやっていけば負担なく部屋の片付けができます。

 

完璧主義でなく適度に力を抜いて行動することも重要です。

 

張りきりすぎると長続きしません。

 

興味や感心をひくものと出会う

めんどくさがりな人は休日はダラダラ、家にいるときはパシャマに着替えて一歩も外に出たくない、という人がいます。

趣味や何かのめり込める興味・関心をひきつけられるものをもつと「面倒なこと」も「楽しみなこと」に変わり、めんどうくささを感じなくなります。

 

まためんどくさいと自分が感じなくなると、今まで「なんとなくめんどくさそう」と感じて回避していたことにも向き合う自信がつきます。

趣味を通して人との付き合いが生まれると、人間関係の構築もめんどうではなくなります。

 

あれもこれもめんどうだと拒否するのではなく、「面白そうだからやってみようかな」という気持ちで取り組むとそのうち自分でも楽しくなり、めんどうだと感じる気持ちを克服できます。

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そのめんどくささは病気の可能性もある

 

いつもめんどくささを感じるのではなく、仕事や人間関係で疲労感を覚えたときや体調不良からくる倦怠感のせいで「今日は何だかめんどくさいな」と感じることは誰にでもあります。

 

しかし性格でもなく体調やストレスなどではなく、慢性的に「めんどくさい」と感じるようになった場合、もしかしたらなんらかの疾患の可能性もあります。

 

「めんどくささ」が特徴として挙げられる疾患は次の通りです。

 

 

回避性愛着障害

愛着障害は「アタッチメント障害」とも呼ばれ、何らかの理由により乳幼児期に養育者との間に愛着(アタッチメント)が形成されなかったために引き起こされ情緒や心理状態に影響を受ける問題を指します。

多くの場合ネグレクトや極端な無関心などにより引き起こされる問題です。

 

一方で回避性愛着障害とは、他人との間に親密な関係を築くことや情緒的につながることを避けようとする心理状態を指します。

 

愛着障害は幼少期の体験が原因となっていることがほとんどですが、回避性愛着障害はそれ以外にも様々な原因が考えられます。

回避性愛着障害を引き起こすと他人とのつながりを「めんどうだな」と感じ、極力関わらないようになります。

 

近頃「若者の恋愛離れ」などと言われるようになりましたが、回避性愛着障害を引き起こすと、彼氏や彼女といった親密な関係を築くことさえおっくうになります。

その結果、結婚も遠のきます。

 

うつ病

うつ病とは著しい疲労感や倦怠感により、様々な意欲が低下する心の病です。

 

憂鬱な気持ちに包まれ、何をするにも興味や感心、やる気が低下してしまいます。

そのため仕事も趣味も人間関係も、あらゆる場面で「めんどうくささ」を感じます。

 

また食欲など、生命維持に必要な生理現象でさえ「めんどうくさい」と感じてしまうのです。

 

無気力症候群

無気力症候群は「やる気がない状態」に陥っている心理状態を示します。

「アパシー・シンドローム」とも呼びます。

 

うつ病との違いは、無気力症候群の場合やる気が起きないのは特定の物事に対してのみという点です。

 

仕事や勉強に対する意欲が低下してしまうことを「5月病」あるいは「燃え尽き症候群」ともいいますが、無気力症候群はこのように「本来やらなければいけない事にのみやる気を失ってしまう状態」なのです。

そのため趣味や遊びへの意欲は低下していません。

 

何もかも面倒くさいと感じるのでなく、特定のものに対してめんどうくささを感じる場合は無気力症候群の可能性があります。

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回避性愛着障害の6つの特徴

 

回避性愛着障害がいったいどのような特徴を持つのか解説します。

 

他人への共感力に乏しい

回避性愛着障害を引き起こすと、他人の気持ちや立場を思いやることが不得意になります。

 

共感力に乏しいと、人間関係を築くことが苦手になります。

また相手との親密な関係を築くことを避ける傾向があります。

 

共感力が乏しい原因は、過去とくに幼少期にネグレクトなどのトラウマがありあるべき人間関係の構築方法がよく分からなくなっていることなどが挙げられます。

 

おおざっぱな性格だから他人への共感力がないのではなく、逆に繊細すぎて共感力に乏しくなることもあります。

 

引きこもりがち

人間関係を築くのが苦手な回避性愛着障害は、他人との関わりを避けるあまり引きこもりがちになります。

他者とのつながりを拒否した結果、孤独になってしまいます。

 

人に頼るのが苦手

他人との親密な関係を築くことを避けるため、何か困ったことや悩みがあっても人に頼ることができません。

自分の事には自分で責任を持つ、自立した大人のようにも見えます。

 

しかし実際には、人に頼ったり頼られたりする中で生まれる自分自身が引き受けるべき責任を引き受けたくないという心理から「人に頼って親密な関係になりたくない」と感じていることが多いです。

 

またどんなに困っても人の手助けを拒む意地っ張りな面も見られます。

これは「他人に弱みを見せてはいけない」という不信感からくるものです。

 

幼少期に他者との信頼関係が十分に育っていないせいで、なかなか他人を信用できなくなっています。

 

情報に頼る

現実にある人間関係よりも、インターネットなどで得た情報の方を信頼するという傾向があります。

そのせいで情報に振り回されることもあります。

 

何より、他人とうまく会話できなくなる傾向があります。

 

自己表現が苦手

人付き合いを避ける傾向があるため、他人の気持ちを汲み取るのが苦手なばかりか相手に自分の気持ちを伝える方法が分からなくなります。

 

喜びや怒りといった自分の感情をうまく相手に伝えられず、相手のちょっとした感情には過剰反応を示したりします。

 

めんどうくさがる

回避性愛着障害を示す人は、人間関係を避けようと「回避」するように、様々な物事に対してできる限り「逃げたい」「責任をとりたくない」と考えます。

 

その結果、なにもかもをめんどうくさいと感じることがあります。

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回避性愛着障害の克服法はコレ

 

回避性愛着障害はそのままではパートナーを得ることも友人をもつこともできず、孤独死するリスクがあります。

そのためにも克服しておいた方がいい問題です。

 

回避性愛着障害を克服するためには次のような点に注意することが重要です。

 

先天的な場合は専門医のカウンセリングを受ける

幼少期の親との関係に問題があり、情緒の発達に問題が起きた場合は専門医のカウンセリングを受けた方がいいです。

 

自分自身では原因に思い至らないことも多いです。

また親とのわだかまりを解消するには他人の手助けが有効な場合もあります。

 

後天的な場合は自己分析が重要

まずは自分が親密な人間関係の構築に苦手意識を抱いていることをはっきりと意識する必要があります。

 

自分の状態を知ることで、「なぜそうなったのか」「どんな問題があるのか」という点を理解し、克服法を見出すことができるからです。

 

たとえば幼少期に親からネグレクトを受けて育った子どもは成人後、アダルトチルドレンになりやすいといわれています。

この場合も、まずは現在の自分の状態を把握し過去を分析することで問題解決の道筋をみつけます。

 

 

自分の症状と向き合う

「別にこのままでもいいや」と感じることがあるかもしれませんが、回避性愛着障害を抱えたまま生きていくのはなかなか困難です。

 

ひとつの個性でもありますが、より楽しく生きていくためにはやはり他人との関わりは避けて通れません。

自分の症状と向き合うことが克服するための第一歩です。

 

新しいこと、未知のものに興味を示す

回避性愛着障害を持つ人は「現状維持」に固執する傾向があります。

 

家に引きこもり、他人との交流がなくても自分では困らないと考えているかも知れません。

しかし新しいことや未知のものに興味を示すことで、狭い範囲で完結している自分の世界が開かれていきます。

 

いきなり他の人と親密な関係を築こうとするのはハードルが高いですので、まずは今まで読まなかったジャンルの本を読んだり、でかけたことがなかった場所にでかけたりしましょう。

 

新しいことに興味を示すことで「外の世界」と関わりが増え、現状を変える原動力となります。

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